大阪美術倶楽部で、「大阪・関西万博開催記念 大美(だいび)特別展」が開催される。会期は5月23日〜25日。
大阪美術倶楽部は1910年(明治43年)に設立され、今年で創立115年を迎える。47年に鴻池男爵家本邸跡地を購入し、今日まで美術品流通、和稽古、呉服展示などの場として文化芸術振興に携わるとともに、同地は千利休の出生地であることからも美術品に対する姿勢、美術品の扱い方、そして日本の伝統文化である「茶の湯」の啓蒙と発展にも寄与してきた。また、同じく東京、名古屋、金沢、京都をあわせて五都美術倶楽部と呼び、互いに連携を深めながら美術品の継承と発展にも努めている。
3年ぶり9回目の開催となる同展は、大阪・関西万博を記念して実施されるもの。会場では、厳格な審査を経た大阪美術商協同組合に所属する美術商が、それぞれの美意識と感性で選んだ古美術、茶道具、書画、絵画、仏教美術、刀剣、東洋・西洋美術、近現代美術などを展示・販売。過去最大規模となる74店(初出店10店を含む)が出展し、多様なジャンルの作品たちが浪速の豪商鴻池本邸跡地を引き継いだこの場所に集結するという。
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例えば、谷松屋 戸田商店からは桃山時代の黄瀬戸茶碗、美術舗 美泉からは北大路魯山人の志埜松絵鉢、瀧屋美術からは岡本太郎、瀬戸美術からは名和晃平の作品が出品。そのほか、刀剣や茶道具、書画などの逸品も勢ぞろいする。
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なお、大阪・関西万博の開催を記念し、国内からの来訪者をもてなすための「呈茶席」(有料)も設置される予定となっている。