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大阪市立美術館がリニューアル開館。「ひらかれた美術館」目指す【3/5ページ】

「What’s new」に見る名品・珍品

 「What’s new」という言葉には、久しぶりに会った相手に「お変わりはありませんか」と軽く近況を尋ねる挨拶と、「最新情報/新着情報」の2つの意味が込められた。約2年半に及ぶ休館期間を経てリニューアルした最新の姿を披露する美術館からの挨拶だ。

 本展では、館内の全フロアを特別展会場とし、絵画や書蹟、彫刻、漆工、金工、陶磁など分野ごとに選りすぐりの作品約250件が一堂に並ぶ(会期中に一部展示替えあり)。

展示風景より、《洛中洛外図屏風》(17世紀)

 展示の大きな特徴はキャプションにある。本展では、キャプションに学芸員が主観で選んだ「名品」「珍品」のスタンプが付けられている。これを手がかりにし、鑑賞者が作品に興味を持つきっかけを提示することが狙いだという。

 「名品」「珍品」の筆頭は、同館を代表する名品のひとつである《青銅鍍金銀 羽人》だろう。小さな金工の本作は、不老不死を得た中国の仙人の一種である羽人(うじん)をかたどったもの。両耳が長く伸び、目尻が吊り上がる独特の容姿をしており、世界に存在する類品がこのほか2点のみという、まさに世にも珍しい作品だ。

展示風景より、《青銅鍍金銀 羽人》(中国・後漢時代)

編集部

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