滋賀・大津の滋賀県立美術館で写真における「ブツドリ(物撮り)」に焦点を当てた展覧会「BUTSUDORI ブツドリ:モノをめぐる写真表現」がスタートした。会期は3月23日まで。担当学芸員は芦髙郁子(滋賀県立美術館 学芸員)。
「ブツドリ(物撮り)」という言葉は、本来は商業広告などに使う商品(モノ)を撮影することを指す。この「ブツドリ」を「物」を「撮」るという行為として広くとらえてみると、写真史において連綿と続いてきたひとつの重要な表現形式と考えることもできるだろう。同展は、「モノ」を撮影することで生まれた写真作品を、この「ブツドリ」という言葉で見直し、日本における豊かな表現の一断面を探る試みとなる。
担当学芸員の芦髙は開催に先立ち次のように語った。「モノを撮ることで、写真家たちは何を表現してきたのか。本展は、現在スマートフォンの普及などで一般的となったこの行為について、あらためて考えるきっかけともなるものだ」。