森美術館が日本の現代アートシーンを総覧する定点観測的な展覧会シリーズとして、2004年より3年に1度開催してきた「六本木クロッシング」。第6回目となる今回は、サブタイトルを「つないでみる」と題し、現代の芸術表現を通じて見えてくる「つながり」に光を当てて展覧会を構成。
今津景、川久保ジョイ、杉戸洋、田村友一郎、佃弘樹など、作品を通じて対極/異質なものどうしを融合することや、本来備わっているつながりを可視化することを試みているアーティスト約25組をピックアップする。
価値観の多様性が認められるようになったいっぽうで、SNSなどをはじめとするインターネットの存在が意見や認識を同調することを助長し、閉鎖的なコミュニティや偏った政治観が生み出されて起こる軋轢など、様々な「分断」が顕在化している今日。本展における実践が、批評的な視点や発想の転換として、現代の情報社会における「分断」と向き合う機会となることを目指す。