銀行の本店ビル内で現代美術作品を展示。「The Hints 今と未来を見つめる12の視点」が開幕

銀行の本店ビル内で国内の現代美術家12名の作品を展示する展覧会「The Hints 今と未来を見つめる12の視点」が、三井住友銀行東館で開幕した。会期は12月23日まで。

文・撮影=安原真広(ウェブ版「美術手帖」副編集長)

展示風景より

 12名の国内の現代美術家の作品を展示することで、社会に刺激を与えることを目指す展覧会「The Hints 今と未来を見つめる12の視点」が、三井住友銀行東館で開幕した。会期は12月23日まで。主催は株式会社THE ART。

展示風景より

 本展は銀行の本店ビルのなかで美術作品を展示することで、日本人アーティストの認知を広げるとともに、アートをより多くの人に身近なものとして提示し、将来的な市場規模の拡大につなげようとするもの。

展示風景より、鬼頭健吾の作品

 本展はテーマごとに4つの章に分けて展示を構成している。第1章「変化の波とアイデンティティ」では、時代の変化がもたらすアイデンティティの複雑さや多様性に焦点を当て、共感と理解を促進する20〜30代の若手アーティストとして、江上越、新井碧、川内理香子の作品を展示。

展示風景より、川内理香子の作品

 第2章「社会の現状とアクション」では、自らの行動の重要性への思考を促すものとして、現場での入念なリサーチにもとづいた制作を行う松下真理子、岩崎貴宏の作品を展示。現代の社会的課題への呼びかけとして紹介する。

展示風景より、松下真理子の作品
展示風景より、岩崎貴宏の作品

 第3章「日本のアートと文化の未来像」では、伝統と革新を融合する作品として、桑田卓郎、舘鼻則孝、品川亮、三島喜美代の作品を展示している。

展示風景より、桑田卓郎の作品
展示風景より、三島喜美代の作品

 そして第4章「未来への願いと可能性」では、未知の可能性や新たな共感を表現するものとして、大山エンリコイサム、名和晃平、鬼頭健吾の作品が紹介される。

展示風景より、大山エンリコイサムの作品
展示風景より、名和晃平の作品

 大手町のオフィス街にある銀行本店ビルで現代美術作品が展示される本展。普段、美術に触れる機会がない人に、新たな刺激をもたらす可能性がある。

編集部

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