同フェアのスペシャルブース「Masters」には、20世紀美術を代表する巨匠、パブロ・ピカソやアンディ・ウォーホルをはじめとする巨匠らによる名作が一堂に会する。
例えば、ピカソの《Tête de femme(女性の頭)》は、1950年代以降の円熟期を象徴する作品のひとつで、キュビスムの手法をさらに洗練させた肖像画だ。昨年のアンリ・マティスに続き、同フェア史上最高額となる14億円で出品される予定となっており、国内外のアートマーケットにおいても注目の1枚となるだろう。

ウォーホルの代表作「campbell’s soup II」シリーズからは、《chicken ’n dumplings》(1969)が出品される。アメリカ社会を象徴する日用品である“スープ缶”を題材に、広告や消費文化をそのままアートへと転化したポップ・アートとして知られる本作は、「誰もが知るものを、誰もが知る形で提示する」というウォーホルの芸術観を体現していると言える。

近代美術の革新とも言うべきピカソと、大衆文化と美術の境界を越境したウォーホル。この2作品を通じて、20世紀美術における大きなふたつの潮流を俯瞰する機会となるだろう。ほかにもこのブースでは、黒田清輝やベルナール・ビュフェ、横山大観などの作品も展示・販売される予定となっている。



















