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スイスの「アート・バーゼル」が9月に延期。3つのオンライン・ビューイング・ルームをテーマ別に開設

コロナによる渡航制限などの影響で、世界最大級のアートフェアとして知られるスイスの「アート・バーゼル」が、今年のフェアを6月から9月に延期すると発表した。

アート・バーゼル2019の様子 (C) Art Basel

 長引く新型コロナウイルスの影響で、6月にスイス・バーゼルで開催を予定されていた「アート・バーゼル」が、今年のフェアを9月23日〜26日に延期することを発表した。

 毎年スイス・バーゼル、香港、アメリカ・マイアミで行われ、世界最大級のアートフェアとして知られるアート・バーゼル。昨年、コロナによる渡航制限などの影響で、3都市でのフェアは開催に至らなかった。

 主催者は今回の決定について、ギャラリストやコレクター、外部の専門家との協議と分析を重ねた結果、関係者の健康と安全を第一に考えるとしつつ、可能な限りの国際的な来場者を迎えることを目的としている。

アート・バーゼル2019の様子 (C) Art Basel

 アート・バーゼルのグローバル・ディレクターであるマーク・スピグラーは声明文で、「先月、世界各地でCOVID-19予防接種プログラムの第一段階が開始されたが、2021年は多くの不確実性があり、計画が複雑な年になる。バーゼルのフェアを9月に延期することで、ギャラリーの皆様には、準備を成功させる可能性を高めていきたいと考えている」と述べている。

 いっぽう、今年3月に開催予定だった「アート・バーゼル香港」はすでに5月に延期。今回の決定を受け、アート・バーゼルは今年3つのオンライン・ビューイング・ルーム(OVR)の開設を発表。16年以降アート・バーゼルに参加したことのあるすべてのギャラリーが応募することができるという。

 3月24日〜27日に開催予定の「OVR:Pioneers」では、「美学的、概念的、社会的、政治的に新境地を切り開いたアーティスト」を紹介。2回目は6月16日〜19日に行われ、アート・バーゼルのキュレーターがテーマを決定し、参加ギャラリーはテーマに沿って出展作品を選ぶ。また、11月初旬に行われる「OVR:2021」では、今年制作された作品のみを紹介予定となっている。

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