新型コロナウイルスの感染拡大により今年の開催が中止となったアジア最大級のアートフェア「アート・バーゼル香港」(ABHK)が、新しいアートフェア「香港スポットライト」を立ち上げた。
同フェアは、ABHKが香港のアートフェア「ファイン・アート・アジア」と共同で行うもの。11月27日〜30日に香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)で開催され、ガゴシアン、ペース、ペロタン、レビー・ゴルビー、リーマン・モーピン、アクセル・フェルフォールド、NANZUKAなど22のギャラリーが参加する。
今回のアートフェアは10月に開催を予定されていたが、香港における新型コロナウイルスの第2波の影響で会期は11月に変更。アート・バーゼルのディレクター・アジアであるアデリン・ウーイは声明文で、次のようにコメントしている。
「ファイン・アート・アジアとのコラボレーションは、香港の文化コミュニティが一堂に会し、香港のクリエイティブな精神を称える素晴らしい機会だ。アート・バーゼルはこの地域を支援することに専念しており、このような困難な一年のなかで、ギャラリーとそのアーティストに物理的なプラットフォームを提供できることを大変嬉しく思う」。
新型コロナウイルス感染拡大の予防対策について、ABHKのスポークスパーソンは「美術手帖」に対し、「ゲスト、スタッフ、出展者の健康と安全は、私たちの最優先事項だ。私たちは、政府からの疾病の予防と管理に関する規制の最新情報を綿密に追っている」としている。
会場内のレイアウトや物流は、通路の広さ、来場者数の制限など、社会的距離を考慮して計画されている。また、体温検査、除菌ステーション、出展者用の消毒キット、予備のフェイスマスクなどの予防措置も設けられるという。
「私たちは、この地域の既存のコレクターや新規のコレクターの方々との交流をとても楽しみにしている。政府の安全衛生ガイドラインや規制に沿ってアクセスが規制され、監視されるが、私たちのネットワークからは、すでに地元のコレクターのあいだでイベントへの参加を求める声が高まっている」。