演劇・映像部門
演劇・映像部門に選ばれたケイト・ブランシェットは1969年オーストラリア出身。ハリウッドでも活躍している国際的な俳優、プロデューサーだ。舞台俳優から出発して磨き上げた演技と、幅広い社会的活動で知られている。2012年フランス芸術文化勲章シュバリエを受章。17年にはオーストラリア勲章で現在最高位の「コンパニオン」に任命されている。

オーストラリア国立演劇学院を卒業後、舞台俳優として注目を集め、1993年にシドニー劇場批評家協会賞の新人賞と最優秀女優賞を受賞。その後は映画界にも進出し、『エリザベス』(1998)のエリザベス一世役でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞するとともに、アカデミー主演女優賞にもノミネートされ、評価を確立した。そのほかの代表作として、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや『アビエイター』(2004)、『アイム・ノット・ゼア』(2007)、『ブルージャスミン』(2013)、『TAR/ター』(2022)などに出演し、様々な賞を受賞した。
また、映画・テレビ制作会社「ダーティ・フィルムズ」の共同設立者や、オーストラリアの劇団「シドニー・シアター・カンパニー」の共同芸術監督・CEOを務める。そのいっぽうで社会的活動にも熱心に取り組み、世界の難民や移民、トランスジェンダー支援も行っている。


若手芸術家奨励制度
若手芸術家奨励制度の対象団体に選ばれたラ・スルス・ガルースト協会は、フランスの現代美術家ジェラール・ガルーストと妻でインテリア・デザイナーのエリザベート・ガルーストによって1991年に設立された。アートを通じた子供たちの支援と社会変革を目指して活動を続けている。

活動の柱となるのは、第一線で活躍するプロのアーティストらによるワークショップだ。主に6歳から18歳の子供たちを対象に学校の休暇中に行われ、午後には保護者を招いた発表の場も設けられている。ほかにもプログラムは多岐にわたり、デッサンや油彩、粘土細工といった伝統的な美術にとどまらず、写真、映像制作、デジタル・イラストレーション、演劇、執筆まで網羅しているのも特徴だ。
現在、協会はフランス全土に10ヶ所の拠点をもち、約200名のアーティストらの協力のもと、1万人近い子供たちの支援を行っている。

Photo: Shun Kambe © The Japan Art Association

なお、今回の選考委員は、建畠晢(美術評論家/絵画・彫刻部門)、三宅理一(谷口吉郎・吉生記念金沢建築館館長/建築部門)、井上道義(指揮者/音楽部門)、渡辺祥子(映画評論家/演劇・映像部門)が務めた。10月28日には、東京・元赤坂の明治記念館で授賞式典が開催される予定となっている。



















