第17回『美術手帖』芸術評論の入選作が発表

第17回『美術手帖』芸術評論の入選作6作品を発表する。審査員は椹木野衣、清水穣、富井玲子、星野太。

 『美術手帖』創刊77周年を記念して開催した第17回芸術評論募集は、113本の力作が寄せられた。審査員の椹木野衣、清水穣、富井玲子、星野太の四氏による厳正なる選考の結果、以下を入選作として発表する。

第一席

寺町英明
「寝そべって見る革命──動画、気散じ、統覚の変容をめぐる美学的考察」

次席

久保田荻須智広
「返済不能な作品たち──その死の設計へ向けて」

渡邉武徳
「自然のもどき──藤本壮介《大屋根リング》批判」

佳作

石川嵩紘
「『リバース・オリエンタリズム』から見た生活陶芸 現代美術という帝国に向かう周縁」

大友渉
「演算された幽霊たちの臨床記録 ── 唯物論的還元を超えた、美と愛の対象関係論」

吉見太一
「荒川修作/マドリン・ギンズという人類学的徴候──デュシャン的なパラダイムと訣別するため」

 本賞は1954年、月刊『美術批評』の「新人評論募集」として創設され、以後『みづゑ』『美術手帖』『国際建築』『デザイン』各誌を横断するかたちで開催されてきた。第8回以降は『美術手帖』を媒体として運営され、日本の批評界に数多くの書き手を輩出してきた「批評家の登竜門」だ。これまでの入賞者には、東野芳明、中原佑介、多木浩二、宮川淳、李禹煥、松本俊夫、暉峻創三、福住廉、沢山遼、北澤周也などが名を連ねている。

 なお、第一席の作品は選考委員による選考座談会とともに6月5日発売の『美術手帖』2026年7月号誌上にて、また、次席、佳作を含む6作品は、6月10日頃以降にウェブ版「美術手帖」にて全文掲載予定となる。