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2020.2.20

アート・バーゼル香港がオンライン・ビューイング・ルームを開設。ギャラリーは出展料免除

新型コロナウイルスによって今年の開催が中止になった「アート・バーゼル香港2020」が、オンライン・ビューイング・ルームの開設を発表した。今年の出展が決定されていたすべてのギャラリーを無料で招待し、3月20日〜25日に一般公開される。

アート・バーゼル香港2019の様子 (C) Art Basel
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 新型コロナウイルスの拡大が理由で、今年の開催が中止になった「アート・バーゼル香港2020」が、オンライン・ビューイング・ルームをローンチすると発表した。

 今年3月17日〜21日に開催予定だった同フェアでは、アート・バーゼルの設立50周年を記念し、香港、バーゼル、マイアミ・ビーチのフェアで一連のプロジェクトを展開する予定だった。

 今回のオンライン・ビューイング・ルームは、そのプロジェクトの一環。香港での開催中止を受け、オンライン・ビューイング・ルームの立ち上げを前倒しにすることを決定したという。

アート・バーゼル香港2019の様子 © Art Basel

 アート・バーゼルは、このオンライン・ビューイング・ルームについて「3都市で開催されるフェアとの差し替えではなく、同時進行で開催される」と説明。「将来的には、参加ギャラリーはフェアで紹介した展示以外のキューレーション展を規定の価格で展開することが可能になる」としている。

 3月18日〜20日は、同フェアのVIPカード保有者のみがアクセスすることができるプレビュー。サイトでは何千もの作品をギャラリーやアーティスト、メディウムごとに検索することが可能となり、その後はギャラリーに直接購入の問い合わせもできるという。一般公開は20日〜25日。

 初回となる今回は、今年出展が決定していた全ギャラリーを無料で招待し、展示を予定していた作品の販売を可能することを目的とする。

 アート・バーゼルのグローバル・ディレクター、マーク・シュピーゲルは、「アートマーケットの進化に伴い、アート・バーゼルは、ギャラリーをサポートする新しい機会をどのように提供できるかを継続的に探求している」としつつ、「オンライン・ビューイング・ルームは、ギャラリーに世界中の視聴者と交流するさらなる可能性を提供し、アートマーケットの根底にある重要かつ個人的なやりとりを補完する」とコメントしている。

 また香港の責任者であるディレクター・アジアのアデリン・ウーイは、「3月のフェアのキャンセルの影響を受けたすべてのギャラリーに強力なサポートが提供されることを強く願っている」と期待を寄せる。

増えるオンライン・ビューイング

 近年、世界中の主要なアートフェアに積極的に参加しているメガギャラリーが、実店舗で開催中の展覧会やアートフェアなどに合わせて期間限定のオンライン・ビューイング・ルームを開設することが少なくない。

 例えば、デイヴィッド・ツヴィルナーは17年1月にオンラインのプラットフォーム「ビューイング・ルーム」を開設。名前とメールアドレスの登録をすれば、一部の作品の値段と販売状況を、誰でも見ることができる。またガゴジアンは、18年6月のアート・バーゼルの期間に合わせ、期間限定のオンライン・ビューイング・ルームをスタートさせた。その後、アートフェアに参加するたびに、10日間程度のオンライン展示と販売を行っている。

「アート・バーゼル2018」の会期中に「ガゴジアン」の「オンライン・ビューイング・ルーム」で販売されたトム・ウェッセルマン《ヌード・ドローイング 4/14/2000》(2000、121.9×162.6cm、キャンバスに油彩) Artwork © The Estate of Tom Wesselmann/Licensed by VAGA, New York. Courtesy Gagosian.

 コロナウイルスにより開催中止せざるを得なかったアート・バーゼル香港2020は、この新たなプラットフォームを利用し、既存のパトロンや新規コレクター、バイヤーからなるグローバルネットワークを確保することを狙っているだろう。

 しかしこの試みに対し、懸念を表明するギャラリーもある。ベルギーと香港に拠点を置き、今年同フェアに初出展予定だったアクセル・フェルフォールドの関係者は、次のようにコメントしている。

 「フェアが中止されたことは非常に残念であり、アーティストの作品を展示し続けるプラットフォームがあることはもちろんとても良い機会です。しかし、オンライン・ビューイング・ルームが直面している課題もあります。アーティストやギャラリーの考えやビジョンを、写真やテキストで伝える方法を考えなければなりません」。

 オンライン・ビューイングはアクセシビリティを高めるいっぽう、アート鑑賞において重要な臨場性をどう担保するかなどの課題がある。アート・バーゼルはどのようなオンライン・ビューイング・ルームで出展ギャラリーとコレクターたちを満足させるのか。ローンチを待ちたい。