「水滸伝」展が東京ステーションギャラリーで開催。その奥深い魅力と多様な広がりに迫る

東京・丸の内の東京ステーションギャラリーで、「水滸伝」展が開催される。会期は9月19日〜11月8日。

歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一人 花和尚魯知深初名魯達》(江戸時代、19世紀) 個人

 東京・丸の内の東京ステーションギャラリーで、「水滸伝」展が開催される。会期は9月19日〜11月8日。

『水滸伝』の奥深い魅力に迫る

 中国四大奇書のひとつとされる小説『水滸伝』は、北宋時代の史実をもとに成立した。物語の舞台は12世紀、徽宗(きそう)皇帝の治世。腐敗した政権に憤りを抱く宋江(そうこう)率いる108人の豪傑たちが、要塞「梁山泊(りょうざんぱく)」へ集結する、というものだ。

 本作が日本に伝来した江戸時代、国内では一大ブームが巻き起こり、独自の翻案や新たな表現が次々と生み出されていった。江戸時代後期の戯作者・曲亭馬琴(1767〜1848)は、江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎(1760〜1849)の挿絵とともに『新編水滸画伝』(1805)を刊行。さらにその日本版ともいえる『南総里見八犬伝』(1814〜42)を著すなど、後世へ続く数多くの作品群の礎を築いた。また、同時代の浮世絵師・歌川国芳(1798〜1861)が豪傑たちを描いた錦絵は出世作として名高い。現代においても小説、マンガ、ドラマ、ゲームといった多彩なメディアを通じ、『水滸伝』のイメージは広く親しまれている。

 本展では、『水滸伝』に着想を得た作品群とともに、物語を生み出した時代背景やその世界観を美術と資料から紐解いていく。北宋から清に至る中国美術、そして江戸から現代までの日本美術を多角的に展観し、『水滸伝』がもつ奥深い魅力の真相に迫る。

歌川国芳《通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進 跳澗虎陳達》(江戸時代、19世紀) 個人

編集部