ジャコメッティ、砂澤ビッキ、谷川俊太郎ら5名による「世界との対話」展が開催へ。東京都美術館の100周年を締め括り【3/3ページ】

「全身で想像する」

 本展を締めくくる「全身で想像する──エレナ・トゥタッチコワ」では、多用なメディアで知覚や想像力を追求するアーティスト、エレナ・トゥタッチコワを紹介。トゥタッチコワは1984年、ロシア・モスクワ生まれ。東京藝術大学大学院博士後期課程修了。現在は京都を拠点に、セラミック、ペインティング、ドローイング、言葉などの作品を通じて知覚や想像力の探求を行っている。

エレナ・トゥタッチコワ《Timelines, #3》(2025-26)セラミック(ポーセリンを含む)に釉薬とスリップ、テラ・シジラータによる表面加工 35×84×5cm 作家  撮影:エレナ・トゥタッチコワ
エレナ・トゥタッチコワ《Time Spiral》(2025-26) セラミック(ポーセリンを含む)に釉薬とスリップ、テラ・シジラータによる表面加工 61.4×35.5×3cm 作家蔵 撮影:エレナ・トゥタッチコワ

 トゥタッチコワは、思考、想像、身体経験の循環をひとつながりのプロセスとして表現している。近年、トゥタッチコワが取り組むセラミック作品は、粘土や釉薬の層という物質の変容を通して「世界の手触り」を体現したものだ。今回は、すべて新作となるセラミック彫刻「Islands」の連作をはじめ、レリーフ、ペインティング、アニメーションを組み合わせた空間全体で、想像の地図をたどるようなインスタレーションを展開する。

 本展における「読む」とは、未知の領域に向かい、感覚を研ぎ澄まし、手探りで認識を深めていく行為を指す。5人の作家による身体や言葉、自然を手がかりに表現された作品群は、鑑賞者に自身の存在の核心やそれを支える「何か」に触れるような、多様な対話のあり方を体感させる機会となりそうだ。

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