ジャコメッティ、砂澤ビッキ、谷川俊太郎ら5名による「世界との対話」展が開催へ。東京都美術館の100周年を締め括り【2/3ページ】

「言葉で読む」「自然から読む」

 「言葉で読む──谷川俊太郎」 では戦後日本を代表する詩人・谷川俊太郎の試みを紹介。谷川は1931年東京都生まれ。1952年に詩集『二十億光年の孤独』でデビューし、以降長きにわたって日本を代表する詩人のひとりとして活躍。2023年には1950年代初頭に撮影していた写真コレクションを発表し、大きな話題を呼んだ。 

谷川俊太郎《自写像》(1951) ゼラチン・シルバー・プリント 17.3×17.3cm 株式会社谷川俊太郎事務所
谷川俊太郎作品(1952) ゼラチン・シルバー・プリント 17.3×17.3cm 株式会社谷川俊太郎事務所

 本展では、谷川が19歳当時、詩作と並行して写真撮影やラジオの組立に熱中していたことに着目。「世界と、すなわち言葉とたわむれたい」と語った谷川にとって、詩、写真、そして想像の世界へと人を誘うラジオは、すべて「世界に焦点を合わせる装置」であり、言葉が立ち上がる瞬間と深く結びついていた。本章では、初公開を含む若き日の写真、直筆ノート、そして旧蔵のヴィンテージ・ラジオを通し、若き詩人の「創造と想像の時」を辿る。

 「自然から読む──砂澤ビッキ」では音威子府村の廃校を拠点に、巨木を素材とした彫刻を展開し生命感溢れる世界観を表現した砂澤ビッキを取り上げる。

砂澤ビッキ《神の舌》(1980)ナラ 203×120×60cm 札幌芸術の森美術館
砂澤ビッキ《午前三時の玩具(試作)》(1985) クルミ、セン 41.5×34×10.2cm 神奈川県立近代美術館 Photo:Tadasu Yamamoto

 「自然のなかに芸術があって、芸術のなかに自然がある」と語った砂澤は、自身の木彫が自然のなかで風雪に晒され、朽ちていくことさえも受け入れていたという。砂澤にとって彫刻とは自然と自分との距離を「ゼロ」にするための行為であり、その意志は作品の力強いのみあととして刻まれていった。本展では東京では初公開となる個人コレクションを含む展示によりその作品を紹介。

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