江戸東京博物館でリニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」開催。幻の国会議事堂案も日本初公開【3/3ページ】

ベルリンから里帰り。幻の「国会議事堂案」が日本初公開

 本展の大きなハイライトとなるのが、ドイツのベルリン工科大学建築博物館が所蔵する、エンデ&ベックマンによる「国会議事堂案」の外観透視図だ。

エンデ&ベックマン《国会議事堂案 外観透視図》(1887-88頃) ベルリン工科大学建築博物館蔵 Architekturmuseum der Technischen Universität Berlin, Inv. Nr.20190

 明治政府が進めた「官庁集中計画」の一環として描かれたこのドローイングは、今回が日本初公開。もし実現していれば、現在の霞が関の風景はまったく異なるものになっていたかもしれない。歴史の「もしも」を感じさせる貴重な一級資料は必見だ。

 そのほか、国宝「旧開智学校」の設計者・立石清重によるスケッチ集や、明治宮殿、東宮御所(現在の迎賓館赤坂離宮)で使用された優雅な家具類も一堂に会する。

東宮御所 彩鸞の間 花台付円椅子 博物館明治村蔵 ©博物館明治村

 なお本展の企画者である江戸東京博物館館長・藤森照信らによる関連書籍も刊行予定。日本近代建築史のトピックを網羅した内容は、展覧会の余韻を深めるだけでなく、都市・東京を読み解くための新たな視座を与えてくれるはずだ。

 150年前、日本人が西洋という未知の文化に触れ、新たな都市のカタチを夢見た熱狂。リニューアルした江戸東京博物館で、その息吹を体感してほしい。

編集部