SOMPO美術館で「ウジェーヌ・ブーダン展─瞬間の美学、光の探求」が開催【3/3ページ】

 第6章「人物」では、ブーダンが関心を持った「自然のなかの人物像」を描いた作品が展覧される。夏の海水浴客や浜辺の漁師、川辺で洗濯をする女性などが主題となっている。

ウジェーヌ・ブーダン 《ドゥアルヌネ湾(フィニステール)のサンタンヌ=ラ=パリュのパルドン祭》 1858 アンドレ・マルロー近代美術館 Le Havre, Musée d’art moderne André Malraux ©MuMa Le Havre / Florian Kleinefenn

 「素描」セクションでは、ブーダンが対象の本質を理解するための手段とし、また制作の着想源を養う活力となっていた素描に着目する。印象派世代の画家たちは、あるときは緻密、あるときは即興的なブーダンの素描を重視し、自分たちの先駆者として認識していたという。

ウジェーヌ・ブーダン 《トルーヴィルの海岸の貴婦人(トルーヴィル
の海岸のメッテルニヒ夫人)》 1863 個人蔵

 「版画」セクションでは、版画のための素描をもとに制作されたリトグラフやエッチングが紹介される。19世紀後半当時は版画芸術が花開いた時期でもあったが、ブーダンは自ら版画を制作することはほとんどなかったため、数少ない貴重な展示となりそうだ。

 なお本展を記念して、会期中に担当学芸員によるギャラリートークも開催される予定だ。

編集部

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