三連休に見たい展覧会ベスト18。笹本晃、岡山芸術交流、千葉国際芸術祭にミナ・ペルホネンまで【3/6ページ】

「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」(大阪市立東洋陶磁美術館

国宝 飛青磁花生 元・14世紀/龍泉窯 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真=六田知弘

 大阪市立東洋陶磁美術館で、特別展「CELADON―東アジアの青磁のきらめき」が開催されている。会期は11月24日まで。

 青磁とは、微量な鉄分を含んだ釉薬をかけ、高温で焼くことで青緑色に発色させた陶磁器だ。青磁には長いの歴史があり、2世紀の中国で誕生し、その後発展を遂げながら朝鮮半島や日本をはじめ世界各地へと広まった。

 本展では、大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションのなかから、中国や韓国の名品を展示するとともに、日本や近現代の青磁作品も紹介。なお、本展とともに同館コレクションの代表的作品を鑑賞できる「特別展示」と「コレクション展」、さらに大阪・関西万博開催記念の企画として「大阪の宝―MOCOの宝20選」に選定された作品も同時に展覧している。

会期:2025年4月19日~11月24日
会場:大阪市立東洋陶磁美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島1-1-26
電話:06-6223-0055
開館時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
観覧料:一般 2000円 / 高校生・大学生 800円 / 中学生以下 無料

「円山応挙―革新者から巨匠へ」(三井記念美術館

展示風景より、円山応挙《遊虎図襖(東面)》(1787・天明7)部分 香川・金刀比羅宮

 三井記念美術館で、開館20周年特別展「円山応挙―革新者から巨匠へ」が開催されている。会期は11月24日まで。会場レポートはこちら

 写生にもとづく応挙の絵は、当時の鑑賞者に、まるで眼前に実物が存在するかのような臨場感を与え、それまでの絵画表現とは一線を画すリアリティを提示した。その革新的な画風は瞬く間に京都画壇を席巻し、のちに円山四条派を形成した。

 本展では、応挙が「革新者」から「巨匠」になっていくさまを、重要な作品を通して紹介している。

会期:2025年9月26日~11月24日
会場:三井記念美術館
住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
電話:050-5541-8600
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月、10月27日
観覧料:一般 1800円 / 大学・高校生 1300円 / 中学生以下 無料

オトボン・ンカンガ シェイプド・バイ・メニー(金沢21世紀美術館

オトボン・ンカンガ Tied to the Other Side 2021 金沢21世紀美術館蔵 photo: Wim van Dongen

 石川・金沢の金沢21世紀美術館で「オトボン・ンカンガ シェイプド・バイ・メニー」が11月24日まで開催されている。

 オトボン・ンカンガは1974年ナイジェリア・カノ生まれ。現在はベルギー・アントワープを拠点に活動している。ナイジェリアのオバフェミ・アウォロウォ大学、パリ国立高等美術学校、アムステルダムのDasArtsで学び、舞台芸術の修士号を取得。自然環境と人間との関係性に着目し、物語や政治性を含むテーマを多様な表現で探究している。

 本展では、金沢21世紀美術館が昨年度に収蔵したタペストリー作品とともに、作家が石川県に滞在してリサーチを行い、地域のつくり手たちとのコラボレーションによって生まれた新作《シェイプド・バイ・メニー》を初公開。輪島塗、山中漆器、珠洲焼、能登上布といった県内の多様な素材や伝統技術が融合されており、杖(スティック)状のかたちで表現されている。

会期:2025年9月27日~11月24日
会場:金沢21世紀美術館
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
電話:076-220-2800
開館時間:10:00~18:00(金土~20:00)
休館日:月(11月24日は開場)
観覧料:無料

編集部