3連休に見たい展覧会ベスト18。運慶からゴッホ、「あいち2025」まで【4/9ページ】

今週開幕

「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」(東京国立博物館

展示風景より

 東京国立博物館 本館特別5室にて、特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」が開幕した。レポート記事はこちら

 興福寺北円堂は、奈良時代の高官・藤原不比等の一周忌追善供養のため、元明・元正天皇の発願によって721年に建立されたと伝わる。平城京の造営を推進した不比等の霊を慰める場として、都を一望できる伽藍西北隅の一等地に建てられた。その後、幾度もの戦火や災害によって焼失し、現在の建物は鎌倉時代の1210年頃に再建されたもので、現存する興福寺堂宇のなかでは最古の建築である。建築様式は奈良時代の特徴を伝える和様建築の傑作であり、日本に現存する八角円堂のなかでももっとも優美と賞賛されている。

 本展では、北円堂の本尊である弥勒如来坐像と、両脇に控える無著・世親菩薩立像、さらに北円堂に安置されていた可能性の高い四天王像の計7軀の国宝仏を、ひとつの空間に集結。とくに弥勒如来坐像の寺外公開は約60年ぶりであり、修理後としては初の公開となる。

会期:2025年9月9日~11月30日
会場:東京国立博物館 本館特別5室
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:050-5541-8600
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:9月29日、10月6日、10月14日、10月20日、10月27日、11月4日、11月10日、11月17日、11月25日

「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京都美術館

大阪市立美術館での展示風景より、フィンセント・ファン・ゴッホ《画家としての自画像》(1887年12月-1888年2月)

 東京都美術館で「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」が9月12日に開幕する。

 フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜90)の画業を支え、その大部分の作品を保管していた弟テオ。テオの死後、その妻ヨーは膨大なコレクションを管理し、義兄の作品を世に出すことに人生を捧げる。テオとヨーの息子フィンセント・ウィレムは、コレクションを散逸させないためにフィンセント・ファン・ゴッホ財団を設立し、美術館の開館に尽力した。 

 本展は、ファン・ゴッホ家が受け継いできたファミリー・コレクションに焦点を当てた展覧会。ファン・ゴッホ美術館の作品を中心に、ゴッホの作品30点以上に加え、日本初公開となるゴッホの貴重な手紙4通なども展示されるという。現在のファン・ゴッホ美術館の活動も紹介しながら、本展を通じて、家族の受け継いできた画家の作品と夢をさらに後世へ伝えることを試みる。

会期:2025年9月12日〜12月21日
会場:東京都美術館
住所:東京都台東区上野公園8-36
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:9:30〜17:30(金~20:00) ※入室は閉室30分前まで 
休館日:月(ただし、9月15日、9月22日、10月13日、11月3日、11月24日は開室)、9月16日、10月14日、11月4日、11月25日 
料金:一般 2300円 / 大学生・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1600円 / 18歳以下、高校生以下 無料
※土日祝、12月16日以降は日時指定予約制

編集部