パンリアル美術協会
パンリアル美術協会は1949年創⽴、2020年解散。京都市⽴絵画(美術)専⾨学校⽇本画科の卒業⽣が中⼼となって発⾜した前衛団体で、「吾々は⽇本画壇の退嬰的アナクロニズムに対してここに宣⾔する。眼⽟を抉りとれ。四畳半の陰影にかすんだ視覚をすてて、社会の現実を凝視する知性と、意欲に燃えた⽬を養おう。」というパンリアル宣⾔を掲げた。「パン」は「汎」を表し、「リアル」は「リアリズム」の意で、社会の現実を反映させながら、抽象表現や先端的な⻄洋美術を取り⼊れて⽇本画の再起を⽬指した。本展では創⽴会員である三上誠、⼭崎隆、星野眞吾、不動茂弥、⼤野秀隆(俶嵩)、下村良之介などを展⽰する。


ケラ美術協会
ケラ美術協会は1959年創⽴、1964年解散。京都市⽴美術⼤学(現・京都市⽴芸術⼤学)⽇本画科出⾝の若⼿画家らによって結成された前衛団体。グループ名の「ケラ(Cella)」は、ラテン語で「細胞」や「単位」を意味する⾔葉で、「細胞が分裂し、拡⼤するように、この運動があらゆる⼈たちに賛同される」という願いが込められている。「⽇本画」の概念にとらわれることなく、より広い視点から「真に創造的な絵画」を⽣み出すことを⽬指した。⽇本画の顔料だけでなく、油絵具やエナメル塗料、ビニール塗料、墨汁、ペンキ、さらには漆、蝋、⽯膏、布、ゴム、泥、ムシロ、⽯なども画材とした。本展で主に紹介するのは、創⽴から活躍した岩⽥重義、楠⽥信吾、久保⽥壱重郎、榊健、野村久之など。

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