「現代日本画へようこそ」。
太田市美術館・図書館に戦後から現代までの日本画家が集結

開館1周年を迎えた太田市美術館・図書館。ここで、平山郁夫《仏教伝来》をはじめとする、国内有数の日本画コレクションを誇る佐久市立近代美術館所蔵の戦後以降現代までの名作・大作23点を紹介する展覧会「佐久市立近代美術館コレクション +『現代日本画へようこそ』」が開催される。会期は5月3日〜6月10日。

谷保玲奈 境界の腫れ物に触れる 2012 佐久市立近代美術館蔵

 ともすれば歴史的、伝統的なものというイメージを抱きがちな「日本画」。しかし、明治時代に西洋画に対する言葉として生まれた「日本画」は、作家たちが江戸時代以前の日本絵画の様々な技法や様式を折衷・統合し、新しい時代の表現を模索するなかで、絵画としての同時代性の獲得が目指された、現代的な側面を持つ。

 「現代日本画へようこそ」と題された本展では、長野県の佐久市立近代美術館・油井一二記念館が所蔵する日本画コレクションの中から、平山郁夫や東山魁夷、奥村土牛、片岡球子など日本画の歴史に名を残す大家から、日本画で新たな表現を切り拓く谷保玲奈などの現代作家まで、23名の作品を展示。

 これに加え、日本画の技法を発展させ、空間を大きく変容させる市川裕司と、人物を主なモチーフに大胆なフォルムと色彩によって表現する内田あぐりが、本展のために新作・旧作を展示。戦後から現代まで、時代の変遷とともに生み出され続けてきた多様な日本画の姿を紹介する。会期中、展示替えあり。

内田あぐり 河 2018 作家蔵

編集部

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