今週末に見たい展覧会ベスト17。藤田嗣治、日本美術の鉱脈、ゴッホに坂本龍一まで【6/6ページ】

「髙田安規子・政子 Perspectives この世界の捉え方」(資生堂ギャラリー

展示風景より、《Relation of the parts to the whole》(2025) 写真提供=資生堂ギャラリー

 東京・銀座の資生堂ギャラリーで「髙田安規子・政子 Perspectives この世界の捉え方」が開幕した。会期は12月7日まで。会場レポートはこちら

 髙田安規子・政子は、一卵性双子のユニットで活動するアーティストである。身近な素材を用い、空間や時間の「スケール(尺度)」をテーマに制作してきた。作品は、数学や物理学的アイデアを背景に細かな手仕事や緻密な構成で生み出され、アートと科学を融合させた独自の感性により表現される。また、展示する場所をリサーチし、その特性を生かした展示を行なっている。

 2人は2024年、資生堂の文化施設である資生堂企業資料館、資生堂アートハウスの両施設(静岡県掛川市)を訪れ、資生堂の社名の由来である易経(えききょう)の一節「至哉坤元 万物資生(いたれるかなこんげん ばんぶつとりてしょうず)」(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる)に出会った。自分たちの自然観と重なり合うことから、本展では、「万物資生」の考えを起点に、生命やその成り立ち、進化の歴史を時間の層として描き出しながら、自然の法則で宇宙までつながる時空間を、スケールとともに巨視的・微視的にとらえ可視化することを試みる。

会期:2025年8月26日~12月7日
会場:資生堂ギャラリー
住所:東京都中央区銀座 8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
電話番号:03-3572-390 
開館時間:11:00~19:00(日祝〜18:00) 
休館日:月(祝日にあたる場合も休館)
料金:無料

「表現者は街に潜伏している そして、ショッピングセンターは街そのものである」(パープルームギャラリー ダイエー海老名店

展示風景より

 神奈川・相模原を拠点に活動していた、アーティスト・梅津庸一が主催する共同体・パープルームが、8月25日に神奈川・海老名のダイエー海老名店にギャラリーをテナント出店した。そのこけら落としとなる展覧会が「表現者は街に潜伏している そして、ショッピングセンターは街そのものである」だ。会場レポートはこちら

 出展作家は兼田なか、續橋仁子、百頭たけし、平山昌尚、だつお、星川あさこ、藤江愛、林康夫、上田勇児、伊藤昭人、中ザワヒデキ、梅沢和木、梅沢和雄、浦川大志、二艘木洋行、福士千裕、qp、ジェイソン・トンプソン、西村有未、影島晋平、俵萌子、たんぱく質、金中高貴、ユ、六萠、西島大介、桑原正彦、新関創之介、佐藤遥加、笹原郁斗 ex.、スカちゃん、ユササビ、卜部鈴木、オイリさん、高島周造、アラン、吉田十七歳、シエニーチュアン、わきもとさき、智輝、あま、田辺賢都、梅津庸一、安藤裕美。

 店長を務める梅津は、オープンに際して次のようにコメントしている。「日々の暮らしと美術が文字通り地続きであることを体現したい。それこそ『海老名になんか変なお店ができたね』と言ってもらえるよう、ここダイエー海老名店で地道に活動していきたいと思います」(プレスリリースより)。

会期:2025年8月25日~9月28日
会場:パープルームギャラリー ダイエー海老名店
住所:神奈川県海老名市中央3-2-5
開館時間:12:00~20:00 
休館日:月、火(8月25日、8月26日は開館) 
料金:無料