「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションの青春 1900s-1930s」(SOMPO美術館)

新宿にあるSOMPO美術館で、印刷技術の革新が進んだ大正時代の独特なデザインやイラストレーションに焦点を当てた「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションの青春 1900s-1930s」が8月31日まで開催されている。会場レポートはこちら。
「イマジュリィ」とはフランス語で、ある時代やジャンルに特徴的なイメージ群のこと。1900年代から30年代の日本には、西洋から新しい複製技術が次々に到来し、雑誌や絵葉書、ポスター、写真などに新鮮で魅力的なイメージがあふれた。これらの大衆的複製物は「大正イマジュリィ」と総称され、2004年に学会が結成された。
その大正イマジュリィ学会の創立会員・役員を務め、近代文学や出版文化の収集・研究を行った山田俊幸が監修した本展。山田の収集品のなかでもとくに大正時代を中心とする約330点が展示されている。
会期:2025年7月12日〜8月31日
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00(金〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般1500円 / 25歳以下 1100円 / 小中高生・障がい者手帳をお持ちの方は無料
「野町和嘉―人間の大地」(世田谷美術館)

世田谷美術館で、企画展「野町和嘉―人間の大地」が8月31日まで開催されている。写真家・野町和嘉は、1972年、25歳の時にサハラ砂漠を訪れ、大きな転機を迎えた。辺境に関する情報が乏しい時代、出会った旅人と地図を分けあうような行程のなかで、野町は蒼穹の下に開けた地平線と、古来より連綿と続く人々の営みに魅せられていく。
サハラの写真が認められ各国のグラフ誌に掲載されるようになり、野町はさらにエチオピア、チベット、サウジアラビアと、深い信仰が人々の暮らしをかたちづくっている、しかし外部の者が容易には近づくことのできない土地を目指した。旅を続ける野町の写真には、過酷な風土のなかで暮らす人々の息遣いと生き抜く意志が宿っている。その作品群は、デジタル・テクノロジーにより急速度で画一化されつつある現在ではもはや見ることのできない、貴重な人と大地のドキュメントとなっている。
本展では、「サハラ」「ナイル」「エチオピア」「グレート・リフト・ヴァレー」「チベット」「メッカとメディナ」「アンデス」の7つのテーマで代表作品を紹介し、野町和嘉の50年にわたる活動の足跡をたどる。
会期:2025年7月5日~8月31日
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
電話:03-3415-6011
開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日
観覧料:一般 1400円 / 65歳以上 1200円 / 大学・高校生 800円 / 中学・小学生 500円 / 未就学児 無料



















