複雑な歴史的状況を逞しく生き抜く。第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」(横浜美術館、旧第一銀行横浜支店 ほか)
「野草:いま、ここで生きてる」をテーマに開催中の「第8回横浜トリエンナーレ」が6月9日に閉幕を迎える。レポートはこちら。
今年のトリエンナーレは、北京を拠点として国際的に活躍するアーティストとキュレーターのチーム、リウ・ディン(劉鼎)とキャロル・インホワ・ルー(盧迎華)をアーティスティック・ディレクター(AD)に迎え開催。横浜美術館や旧第一銀行横浜支店などをメイン会場とする「野草:いま、ここで生きてる」、また「アートもりもり!」の名称のもと「野草」を踏まえて展開される市内各拠点の様々な展示やプログラムにも注目だ。
会期:2024年3月15日~6月9日
「野草:いま、ここで生きてる 」展会場:
横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)
旧第一銀行横浜支店(横浜市中区本町6-50-1)
BankART KAIKO(横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK & WHITE 1F)
クイーンズスクエア横浜(横浜市西区みなとみらい2-3 クイーンズスクエア横浜2Fクイーンモール)
元町・中華街駅連絡通路(みなとみらい線「元町・中華街駅」中華街・山下公園改札1番出口方面)
「アートもりもり!」主なプログラムと会場(セット券プログラム):
BankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」(BankART Station 他周辺各所)
黄金町バザール2024ー世界のすべてがアートでできているわけではない(京急線日ノ出町駅・黄金町駅間の高架下スタジオ/周辺のスタジオほか)
自然とファンタジーの世界へ。「北欧の神秘─ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」(SOMPO美術館)
ノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3ヶ国の絵画に焦点を当てる国内初の本格的な展覧会「北欧の神秘─ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」がSOMPO美術館で6月9日まで開催中だ。レポートはこちら。
本展は、ノルウェー国立美術館、スウェーデン国立美術館、フィンランド国立アテネウム美術館の3国立美術館の協力を得て実現したもの。各館のコレクションから選び抜かれた19〜20世紀初頭の絵画約70点が東京に集まっている。
会期:2024年3月23日~6月9日
会場:SOMPO美術館
住所:東京都新宿区西新宿1-26-1
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~18:00(金〜20:00) ※最終入館は閉館30分前まで
休館日:月
料金:一般 1600円 / 大学生 1100円 / 高校生以下無料
仮面が問いかける「日本」とは何か。特別展「日本の仮面――芸能と祭りの世界」(国立民族学博物館)
国立民族学博物館で、日本国内の仮面をその習俗とともに紹介するみんぱく創設50周年記念特別展「日本の仮面――芸能と祭りの世界」が6月11日に閉幕する。レポートはこちら。
本展は多様性に富む日本の仮面を、国立民族学博物館の所蔵品と、各地の社寺や博物館などが所蔵するものを合わせた約700点の資料を通して、4章構成で紹介するものだ。
会期:2024年3月28日~6月11日
会場:国立民族学博物館
住所:大阪府吹田市千里万博公園10-1
電話番号:06-6878-8560
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:水
料金:一般 880円 / 大学生 450円 / 高校生以下無料
菅木志雄「あるというものはなく、ないというものもない」(小山登美夫ギャラリー六本木)
菅木志雄による個展「あるというものはなく、ないというものもない」が小山登美夫ギャラリー六本木で6月8日まで開催中だ。
菅は、1960年代末〜70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。作家は同廊において2015年から毎年精力的に新作を発表し続けており、今回は9回目の開催となる。
会期:2024年4月27日〜6月8日
会場:小山登美夫ギャラリー六本木
住所:東京都港区六本木 6-5-24 complex665ビル 2F
電話番号:03-6434-7225
開館時間:11:00〜19:00
休館日:日月祝
料金:無料
あふれでる「脆さ」のあとにできた道。「梅津庸一 クリスタルパレス」(国立国際美術館)
美術家・梅津庸一(1982〜)の、2000年代半ばより始まる仕事を総覧する大規模個展「梅津庸一 クリスタルパレス」が大阪・中之島の国立国際美術館で開幕した。会期は10月6日まで。レポートはこちら。
梅津は1982年山形県生まれ。東京造形大学絵画科卒業後、日本の近代洋画の黎明期の作品を自らに憑依させた自画像をはじめとする絵画作品を発表し注目を集める。その後、私塾「パープルーム予備校」(2014〜)や自身が主宰する「パープルームギャラリー」の運営、テキストの執筆のほか、近年は陶芸や版画に表現領域を拡大するなど、その活動は多岐にわたってきた。本展は、こうした梅津の活動の軌跡をたどる試みとなる。
会期:2024年6月4日~10月6日
会場:国立国際美術館 地下3階展示室
住所:大阪市北区中之島4-2-55
開館時間:10:00~17:00(金土~20:00) ※ 入場は閉館の30分前まで
休館日:月(7月15日、8月12日、9月16日、23日は開館)、7月16日、8月13日、9月17日、24日
料金:一般 1200円 / 大学生 700円
国内最大規模の大型個展。「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」(ポーラ美術館)
現代のフランスを代表するアーティストであるフィリップ・パレーノ。その日本における最大規模の個展「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」が箱根のポーラ美術館で開催される。会期は6月8日~12月1日。
本展では、同館の新収蔵作品であり作家の代表作である映像作品《マリリン》(2012)をはじめ、初期作品から初公開のインスタレーションまで、作家の幅広い実践を多面的に紹介するものとなる。パレーノは世界各地で、その場所の特性や建築を活かした展示を構成しており、今回は太陽を追跡する大型のミラー作品などを、箱根の豊かな自然を背景に展開する予定となっている。
会期:2024年6月8日~12月1日
会場:ポーラ美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話番号:0460-84-2111
開館時間:9:00〜17:00
休館日:無休
料金:大人・65歳以上 2200円 / 高校・大学生 1700円 / 中学生以下無料
2ヶ月連続開催の個展。「石川九楊大全」(上野の森美術館)
書家・石川九楊(1945〜)の全貌にせまる個展「石川九楊大全」が、東京・上野の上野の森美術館で古典篇(前篇)・状況篇(後篇)にわけて2ヶ月連続で開催される。会期は6月8日〜30日、7月3日〜28日。
石川は、「書は筆蝕の芸術である」という理念のもと書の構造と歴史を読み解く活動を行っている。また、評論家としても活躍しており、日本語論・日本文化論は各界にも大きな影響を与えてきた。作品制作・執筆活動、いずれの分野でも最前線の表現と論考を継続しており、現在までに書作品2000点・著書100点以上を世に送り出してきた。本展はその制作活動の全貌を明らかにし、たどるものとなる。
【古典篇】遠くまで行くんだ
会期:2024年6月8日〜30日
【状況篇】言葉は雨のように降りそそいだ
会期:2024年7月3日〜28日
※前篇と後篇では全作品展示替え
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
開館時間:10:00〜17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:7月1日、2日は展示替えのため休館
料金:一般・大学生・高校生 2000円 / 中学生以下無料 / 障害者手帳をお持ちの方と付添の方1名は無料 (要証明)
※前篇と後篇では各々チケットが必要
『機動戦士ガンダム』の生みの親のひとり、安彦良和。「描く人、安彦良和」(兵庫県立美術館)
兵庫県立美術館で、『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクターであり、漫画家としても活躍する安彦良和の回顧展「描く人、安彦良和」が開催される。会期は6月8日〜9月1日。
本展は、安彦の創作活動を展望する回顧展であるとともに、北海道遠軽町に開拓民の3世として生まれ、大学では学生運動に参加、その後上京してアニメ制作に加わり、漫画家に転身した激動の半生をふり返るものとなっている。
会期:2024年6月8日〜9月1日
会場:兵庫県立美術館
住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1
電話番号:078-262-1011
開館時間:10:00〜18:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月(ただし、7月15日、8月12日は開館)、7月16日、8月13日
料金:一般 1900円 / 大学生 1000円 / 高校生以下 無料 / 70歳以上 950円 / 障害者手帳等お持ちの方(一般)450円 / 障害者手帳等お持ちの方(大学生)250円