2022.5.12

「大手町の森」に落合陽一のメディア・アート作品が出現。木漏れ日と「計算機自然」の関係性を探る

メディアアーティスト・落合陽一によるインスタレーション作品《「nullの木漏れ日」(Sunbeam of null in forest)》が、東京の中心地にある「大手町の森」で展示される。会期は6月9日〜7月8日。

作品イメージ
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 東京建物株式会社が開発した大規模複合ビル「大手町タワー」内に位置する「大手町の森」で、落合陽一による立体的メディア・アート作品《「nullの木漏れ日」(Sunbeam of null in forest)》が展示される。会期は6月9日〜7月8日。

 「大手町の森」は、「都市を再生しながら自然を再生する」という開発コンセプトを具現化した約3600平米におよぶ「本物の森」。それを再現するために、千葉県君津市で大手町の人工地盤などの環境を創造したプレフォレストを構築し、3年にわたる様々な検証を実施したうえで、多くの土壌や植物を君津から大手町へ輸送・移植したという。

大手町の森

 今回の作品は、落合の制作におけるテーマである「デジタルネイチャー(計算機自然)」をもとに、3Dホログラムを活用して「大手町の森」をインスタレーション作品に変形するもの。「デジタルネイチャー」とは、「コンピュータと自然が親和することで再構築される新たな自然環境」としてとらえられる世界像を表す言葉で、「大手町の森」に風景を変換する作品となる。

 また、木漏れ日と計算機自然のあいだの探求から生まれたこの作品は単体としてではなく、展示する環境と有機的に関連づけることによって構想され、その総体をひとつの芸術的空間として呈示される予定となっている。