ゴッホ《ひまわり》などの名品が一堂に。「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」(国立西洋美術館)
幅広い地域と時代のヨーロッパ絵画を網羅するロンドン・ナショナル・ギャラリー。同館の約200年の歴史のなかでは初となる、館外での大規模な所蔵作品展「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」が10月18日、国立西洋美術館で閉幕する。
本展では「西洋絵画の教科書」とも言われる同館のコレクションを、西洋美術史に沿った7つの章で紹介。レンブラント《34歳の自画像》(1640)や、フェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》(1670-72頃)といったオランダ絵画の名品や、イギリス肖像画、ベラスケスらによるスペイン絵画など、すべての作品が初来日となる。
またポスト印象派の作品では、フィンセント・ファン・ゴッホ《ひまわり》(1888)に注目。生涯で7点の「ひまわり」を残したゴッホだが、今回の出展作は、ゴッホとゴーギャンの短い共同生活のあいだにゴーギャンの寝室に飾られていたというもの。なお本展はこの秋、国立国際美術館に巡回する(11月3日~2021年1月31日)。
会期:2020年6月18日〜10月18日
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7−7
開館時間:9:30〜17:30 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 1700円 / 大学生 1100円 / 高校生 700円
※日時指定制、事前のチケット購入が必須
様々な翻訳のかたちを見る。「トランスレーションズ展」(21_21 DESIGN SIGHT)
情報学研究者のドミニク・チェンをディレクターに迎えた「トランスレーションズ展 -『わかりあえなさ』をわかりあおう」が、東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで10月16日にスタートした。会期は2021年3月7日まで。
本展では、異なる言語間だけではなく、アートやデザイン、身体表現など、様々な分野における「翻訳」の実践を展覧。伊藤亜紗(東京工業大学)+林阿希子(NTT サービスエボリューション研究所)+渡邊淳司(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)の「見えないスポーツ図鑑」や、Ferment Media Researchによる「ヌカボット」といったリサーチや、永田康祐、長谷川愛、市原えつこ、やんツーらによる作品が並ぶ。
多様な翻訳のかたちは、普段から何気なく使っている言葉の不思議さや、そこから生まれる「解釈」「誤解」の面白さを実感し、身近な他者との「わかりあえなさ」を受け入れるきっかけを与えてくれるだろう。
会期:2020年10月16日〜2021年3月7日
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
住所:東京都港区赤坂9-7-6
電話番号:03-3475-2121
開館時間:11:00〜18:30(土日祝 10:00〜) ※入場は閉館の30分前まで
休館日:火(ただし11月3日、2月23日は開館)、年末年始(12月26日〜1月3日)
料金:一般 1200 / 大学生 800円 / 高校生 500円 / 中学生以下無料
※事前予約制
アール・デコの館と現代美術の共演。「生命の庭」展(東京都庭園美術館)
東京・白金台の東京都庭園美術館で10月17日、「生命の庭 8人の現代作家が見つけた小宇宙」展が開幕する。会期は2021年1月12日まで。
本展は、コロナ禍のいま、日本を代表する現代作家たちの作品を通して、人間と自然との関係性を問い直そうとするもの。参加作家は青木美歌、淺井裕介、加藤泉、康夏奈、小林正人、佐々木愛、志村信裕、山口啓介の8名。絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど多様な作品が、緑豊かな自然に囲まれたアール・デコの館、旧朝香宮邸に集結する。
なお会期中には、カセットケースのなかに花や植物を閉じ込める山口啓介の「カセットプラント」のプログラムや、加藤泉が参加するバンド・THE TETORAPOTZのライブも開催予定。イベントもあわせてチェックしてほしい。
会期:2020年10月17日〜2021年1月12日
会場:東京都庭園美術館 本館、新館
住所:東京都港区白金台5-21-9
電話番号:050-5541-8600
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:第2・第4水(10月28日、11月11日、25日、12月9日、23日)、年末年始(12月28日〜1月4日)
料金:一般 1000円 / 大学生 800円 / 中学・高校生・65歳以上 500円 / 小学生以下無料