2020.7.31

日本の現代美術のスターたちからダニエル・アーシャムまで。今週末に見たい展覧会ベスト3

今週スタートした展覧会から、とくに注目したい3つをピックアップしてお届けする。予約方法や注意事項については、各館の公式ウェブサイトを参照してほしい。

「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」展示風景より、草間彌生の作品群
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日本の現代美術のスターたちが集結。「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」(森美術館

展示風景より、村上隆のセクション © 2020 Takashi Murakami / Kaikai kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.

 草間彌生李禹煥宮島達男村上隆奈良美智杉本博司といった国際的に活躍し、高い評価を得る日本の現代美術家6名。その軌跡を振り返る展覧会「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」が、森美術館で開幕した。

 新型コロナの影響により、5ヶ月ものあいだ休館してきた森美術館で初めて開幕した本展では、それぞれのアーティストの初期作品と近作を中心に紹介。日本固有の社会的、文化的、経済的な背景をふまえながら、各アーティストの実践が世界からどのように評価されてきたのかを探求している。

 なお前半部分には、アーカイブ展示も含まれる。各アーティストがこれまで紡いできた言葉や批評文などを見せるセクションと、海外で過去70年間に開催された日本の現代美術展50展を紹介することで、日本の現代美術の系譜を俯瞰する。

会期:2020年7月31日~ 2021年1月3日
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー
電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00~22:00(火〜17:00、9月22日・11月3日〜22:00)※最終入館はそれぞれ閉館30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般 2000円 / 高校・大学生 1300円 / 4歳〜中学生 700円 / 65歳以上 1700円 ※チケットは事前予約制

 

隈研吾による石と木の建築に注目。「隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築」(角川武蔵野ミュージアム)

武蔵野ミュージアム外観

 今年11月、埼玉県所沢市に巨大施設「ところざわサクラタウン」がグランドオープン予定。それに先駆け、隈研吾が設計した「角川武蔵野ミュージアム」が同敷地内にプレオープンを迎えた。

 角川武蔵野ミュージアムは5階建て。1階には、館内でもっとも広大な1000平米を誇る「グランドギャラリー」が位置する。ミュージアムの竣工記念として、そのグランドギャラリーでは「隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築」が開催される。

 本展では、角川武蔵野ミュージアムの建物自体を隈のテキストや設計図、インタビュー映像などとともに解説するいっぽう、隈がこれまで携わったV&Aダンディ(スコットランド)や石の美術館(栃木)などの石の建築と国立競技場(東京)や村井正誠記念美術館(東京)などの木の建築を模型でも紹介している。

 なおところざわサクラタウンの敷地内には、隈研吾が建築デザインを監修した神社「武蔵野坐令和神社(むさしのにます うるわしき やまとの みしろ)」も誕生。角川武蔵野ミュージアムに隣接する「武蔵野樹林パーク」で常設展示されているチームラボの作品もあわせてチェックしてほしい。

会期:2020年8月1日〜10月15日
会場:角川武蔵野ミュージアム グランドギャラリー
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-8-7
開館時間:10:00〜18:00(金土〜21:00) ※最終入場は閉館30分前まで
休館日:火
料金:一般 1600円 / 中学・高校生 1000円 / 小学生 700円 / 未就学児無料

 

ダニエル・アーシャムとポケモンによるコラボの第3弾。「レリックス オブ カントー スルー タイム(Relics of Kanto Through Time)」(PARCO MUSEUM TOKYO)

展示風景

 今年2月、現代美術アーティスト、ダニエル・アーシャムがポケモンとのコラボレーションプロジェクト「Daniel Arsham × Pokémon」を発表。その第3弾となる展覧会「レリックス オブ カントー スルー タイム(Relics of Kanto Through Time)」が8月1日より、渋谷のPARCO MUSEUM TOKYOで開催される。

 ファッションブランドDIORとコラボレーションするなど、世界的な注目を集めるダニエル・アーシャム。今回のプロジェクトでは、これまでUTとのコラボTが発売され、6月には渋谷のNANZUKAで展覧会が開催された。

 PARCO MUSEUM TOKYOでの展覧会では、アーシャムによって新しく生まれ変わった未公開のポケモンの彫刻作品や、その代表的な作品コンセプト「Fictional Archeology(フィクションとしての考古学)」の世界観を体感できるインスタレーションが世界初公開される。

 なお会期中には、渋谷PARCO1F店頭に約2メートルのブロンズ製「ピカチュウ」もパブリック・アートとして登場。加えて、渋谷PARCO内2Gでは今回のために特別に作られたオリジナルグッズも発売される。

会期:2020年8月1日~8月16日
会場:PARCO MUSEUM TOKYO
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ 4F
開館時間:10:00~21:00 ※入場は閉場の30分前まで、最終日18時閉場、営業日時は感染症拡大防止の観点から変更の可能性がある。 
料金:700円