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アートウィーク東京2026の注目展覧会をチェック。6つのバスルートで巡る展覧会ガイド【2/3ページ】

Cルート|銀座のアートスポットから天王洲の文化施設まで

 老舗ギャラリーやラグジュアリーブランドのアートスペースが集まる銀座から、倉庫を活用した文化施設が点在する天王洲までを巡るルート。

 シャネル・ネクサス・ホールでは、「ナショナルポートレートギャラリー展 アイコンとイメージメーカー」を開催している。ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーのコレクションから、デヴィッド・ボウイやティルダ・スウィントン、ケイト・モスら、英国の音楽、映画、ファッション界を彩った著名人の肖像写真約60点を紹介する。

アン・ヴェロニカ・ヤンセン「東京、銀座5丁目4-1」展示風景

 銀座メゾンエルメス ル・フォーラムでは、ベルギー出身のアン・ヴェロニカ・ヤンセンの日本初個展「東京、銀座5丁目4-1」に注目。光や色彩、音などを用いた彫刻やインスタレーションを通じて、鑑賞者の身体的な知覚に働きかけ、展示空間に新たな感覚体験を生み出す。

 思文閣銀座では、ジェレミー・ストリックの監修によるメアリー・ウェザーフォードの日本初個展「KOMOREBI」を開催。2024年に制作された和紙を用いた作品群と、ネオン管を組み合わせた近作を通じて、光や空間、記憶が交差する絵画表現を紹介する。

メアリー・ウェザーフォード《Summer Sounds》(2024) Photo by Frederik Nilsen. Courtesy Shibunkaku

 2025年に銀座にオープンしたCeysson & Bénétièreでは、フランス人アーティスト、クレア・シェニエの日本初個展「The Wind Left in My Hand」を開催。ダンスや音楽の経験に根ざした身体的な感覚をもとに、インクの流動性や色彩の重なりによって光と時間の移ろいを表現した抽象絵画の新作を紹介する。

 天王洲のWHAT MUSEUMでは、国際美術展「TOKYO ATLAS」の関連企画「座標」を開催している。東京都の芸術文化支援プログラムに参加してきたアーティストやキュレーターの現在地に焦点を当て、青柳菜摘+細井美裕、佐藤浩一+梅沢英樹らの作品を紹介する。若手作家の多様な実践を通じて、東京のアートシーンの広がりを展望する。

Dルート|六本木から西麻布、広尾、神谷町へ、現代アートの最前線を巡る

 森美術館をはじめとする美術館や、国内外の有力ギャラリーが集まる六本木から、西麻布、広尾、神谷町までを巡るルート。

 森美術館では、森万里子の大規模個展「森万里子:燦燦(さんさん)」を開催中。1990年代のサイボーグ的なセルフポートレートから、古代思想や宇宙観、科学への関心を反映したインスタレーションまで、30年以上にわたる活動を約40点の作品と資料から振り返る。

「森万里子:燦燦」の展示風景

 六本木のTake Ninagawaでは、ポーランドを拠点に活動する鴨治晃次の個展「EVERYDAY LIFE」を開催。ポーランドのザヘンタ国立美術館の元キュレーター、マリア・ブレヴィンスカが監修し、戦争の記憶や生き延びるための営みを背景に、日常に宿る人間性と生の尊厳を問いかける。

 同じく六本木では、タカ・イシイギャラリーでスターリング・ルビーの新作絵画と紙作品を紹介する「OCEAN」、KOTARO NUKAGAでペルシャ絨毯や浮世絵など多様な文化を横断するコア・ポアの「Points of Entry」を開催。KAYOKOYUKIではアナ・グランツの日本初個展「Buzz only」、HAGIWARA PROJECTSでは多様な素材を組み合わせた土肥美穂の新作立体作品が並ぶ。

 TARO NASUでは、フィリップ・パレーノの同ギャラリー初個展「4 Freestanding Walls」を開催。代表的なマーキーや照明を用いた立体作品、クリスマスツリーをかたどった作品などを通じて、光と時間、鑑賞者の知覚が交錯する空間をつくり出す。ペロタン東京では、デカダンス芸術や象徴主義の影響を受け、幻想的な世界に生きる若者たちを描くヘルナン・バスの新作個展「TIME TO SHINE!(the salesmen)」を開催している。

青柳菜摘《関係名デモンストレーション》(2025) Photo by Minji Yi. © Natsumi Aoyagi, courtesy The WilloW, Seoul

 広尾のMISA SHIN GALLERYでは、シン・ジェミン監修による青柳菜摘の個展「有り得べき言葉、有り得べき世界」を開催。東京湾の人工島や戸籍制度を手がかりに、記録や所有、社会的関係性を問い直す映像やインスタレーションを紹介する。

 神谷町のPace 東京では、アリシア・クワデの個展「La Pêche miraculeuse」を開催している。石や鏡などを用いた彫刻やインスタレーションを通じて、現実と幻想、物質と知覚の境界を揺さぶる。