杉本博司と宝探しの旅へ。信長最後の城《安土城図屏風》バチカン探索プロジェクト
まず紹介するのは、杉本博司とともに《安土城図屏風》を探索・調査するプロジェクトだ。1585年にヴァチカンでグレゴリウス13世に献上された後、行方不明になっている幻の《安土城図屏風》。現存すれば国宝級とも言われる本作の追跡調査・発見と、調査を通して天正遣欧少年使節の活動と桃山時代における西洋との交流について学ぶことを目的にスタートしたプロジェクトが、現在支援を募っている。
リターンは、お礼の手紙、限定ポストカードなど金額ごとに組み合わせた数種類。すでに目標額に達成し、支援者多数のため締め切り済みのリターンもあるという、人気のクラウドファンディングは3月24日まで。
制作、発表、批評が交差する複合アートスペース。京都の「浄土複合」プロジェクト
京都を拠点とする美術作家の池田剛介が、ギャラリストの櫻岡聡、写真と企画、テキスト執筆などを行う沢田朔、編集者の櫻井拓とともにアートスペース「浄土複合」を立ち上げる。京都市左京区・浄土寺エリアに3月2日にオープンするこのスペースは、シェアスタジオ、ギャラリー、ライティング・スクールとして運営され、現在、同所の設備費と改修費を募集中だ。
リターンは、トートバッグ、京都の庭をめぐるツアー、京都のオルタナティブスペースをめぐるツアー、美術作品などユニークなラインアップ。2月25日の募集締め切りまで日にちが迫っているため、早めのチェックをおすすめしたい。
これまでの歩みを振り返り、未来を展望する。美学校50周年プロジェクト
今年で50周年を迎える、東京・神保町にある美術、音楽、メディア表現の学校「美学校」。歴代の講師には、会田誠、赤瀬川原平、卯城竜太(Chim↑Pom)、小沢剛、O JUN、菊畑茂久馬、菊地成孔、鈴木清順、中ザワヒデキ、中西夏之、松蔭浩之、松沢宥、三田村光土里らが名を連ねる同校が「50周年プロジェクト」を企画している。
書籍の刊行、展覧会・イベント開催、設備投資を目的とするこのクラウドファンディングの締め切りは5月10日。赤瀬川原平デザインの「美学校」ロゴをあしらったグラス、アーティストによる似顔絵、ポートレイト撮影、全講座受講フリーパスなど、美学校ならではのリターンにも注目してほしい。