会場そのものも「作品」に
会場となるSKACに足を踏み入れると、まず印象的なのは展示空間そのものだ。ワークショップ参加者とDAIKEI MILLSによって、工事現場で使われる鋼製足場が建築の骨格として組み上げられ、無機質な金属構造が鑑賞者の身体感覚を刺激する。通常は仮設物として役目を終えれば姿を消す足場が、本展では作品と来場者をつなぐ舞台へと転換されている。「金属を学ぶ」というテーマを建築的なスケールで体現したものだ。

展示の中心となるのは、「結合」と題されたグループ展だ。ここで焦点となるのは、金属という素材そのものではなく、それが生命や身体、テクノロジー、自然とのあいだでどのような関係性を結び直すかという問いである。
スペインを拠点に活動するレオノール・セラーノ・リヴァスは、植物に電気鋳造を施し、朽ちゆく有機物を金属の結晶が包み込む作品《花が見つかりそうなところ》(2026)を発表。植物は「第二の皮膚」をまとったような姿となり、生と無機物、時間と物質が混ざり合う不思議な存在へと変容する。金属はただの加工素材ではなく、地質学的な時間と生命の循環を可視化する媒体として立ち現れる。

いっぽう、ダニエル・コッペンとマルヤマ・サキによるアート・デザインユニット・Playfoolは、金属の甲羅を持つカメ型ロボットを展示。周囲の環境や鑑賞者の存在に反応しながら自律的に動くこの作品は、触れようとする人間の身体と電子機器、そして目に見えない金属の働きを結びつける。テクノロジーとの関係性を「あそび」を通して問い直してきた同ユニットらしいアプローチだ。




















