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特別展「空海と真言の名宝」(東京国立博物館)開幕レポート。空海生誕1250年の祈りと美が集結【2/4ページ】

第2章「後七日御修法の世界」

 続く第2章では、一般にはほとんど知られることのない真言宗最高の法会「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」の世界に迫る。

 毎年1月8日から7日間、東寺で営まれるこの法会は、国家安泰や五穀豊穣を祈る宮中儀礼として空海が創始を願ったものだ。現在も代々の阿闍梨が執り行う秘儀として受け継がれている。本章では、その荘厳な法会を彩ってきた寺宝が公開される。

《十二天像》(9世紀)

 なかでも圧巻は、現存最古の《十二天像》(9世紀)。密教修法の場を守護する十二天を大画面いっぱいに描いたもので、後七日御修法の草創期に制作され用いられた可能性があるという。鳥獣座に坐す尊像など初期密教図像ならではの特徴を残す極めて貴重な作品だ。

秘仏《聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像》(13世紀)

 さらに、かつて宮中の仁寿殿と清涼殿の二間で行われた観音供の本尊であったことから「二間観音」と呼ばれる秘仏《聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像》(13世紀)や、平安時代の「後七日御修法」の設えを伝える貴重な図面《後七日差図》(12世紀)なども展示され、普段は閉ざされた儀礼空間の一端を垣間見ることができる。

《後七日差図》(12世紀)

編集部