アーティストたちとの協働
中核となる展示棟C棟は旧医務所を改装した空間で、美術作品の展示に当てられている。こけら落としでは西尾美也、キュンチョメ、三田村光土里、風間サチコ、花輪和といった5組のアーティストが参加し、「罪と罰」「時間と記憶」「孤独と言葉」といったテーマを通して、刑務所の現実と向き合い制作した作品を展示。

西尾美也は、受刑者たちが残した詩を200人を超える参加者とともに、巨大な布に刺繍として施した。様々な色で縫われた膨大な言葉は、天から降り注ぐように吹き抜け空間に展示されている。

キュンチョメは作者自身がじっと手を合わせたまま海に沈み、祈りの言葉を唱え続ける様子を捉えた映像作品《海の中に祈りを溶かす》で元医務室の空間を満たす。

三田村光土里の《過ぎてゆく部屋》は、作家が幼少期を過ごした部屋にあった古い家具や日用品からリメイクされた作品で構成。家具の表面や部屋の壁面に貼られた写真は、旧奈良監獄に保管されていた資料から作者が見つけた奈良少年刑務所や各地の刑務所にいた人たちの生活を写した写真と、作者自身の家族写真から切り抜かれたものだ。

風間サチコは奈良監獄から奈良少年刑務所までの歴史を、日本の近代化と少年の更生という二つの物語に重ね合わせた《秩序とNEW僕等と》を見せる。

花輪和は、自身の受刑体験をもとにした著書『刑務所の中』と、その後に描いた『刑務所の前』の原画が並ぶ。





















