時間の蓄積を可視化し、未来へとつなぐ
「重ねる」をキーワードに展示を行うのは、金沢美術工芸大学アートプロジェクトチーム[スズプロ]だ。2017年の奥能登国際芸術祭にて発表された《奥能登曼荼羅》は、たんなる「被災地」としての側面だけでなく、能登に根ざした豊かな文化の広がりを提示する。

「変わる」セクションでは、4人の作家が変容する現実と向き合う。山本基(1966〜)は、奥能登国際芸術祭で発表したものの、震災で倒壊した塩のインスタレーション《記憶への回廊》(2021)を起点に、被災した能登瓦などを用いた新作へとプロジェクトを展開させた。記憶のなかの能登の心象風景をコラージュのように描き出す画家・眞壁陸二(1971〜)は、本展のための新作も披露している。


「古着」をモチーフとした粘土彫刻を手がける山本優美(1983〜)は、震災の影響で損壊した作品をあえてそのままの姿で展示。人智を超えた力の痕跡を、身体的なリアリティとして提示している。
また、写真家の石川幸史(1978〜)は、海側からの視点で能登を捉え直した。隆起した海岸や波の循環など、陸地からは見えない自然の圧倒的な力を突きつける。





















