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「ジャッド|マーファ 展」(ワタリウム美術館)開幕レポート。ドナルド・ジャッドが築いたテキサスの聖地に迫る

東京・外苑前のワタリウム美術館で、ミニマリズムの先駆者として知られるドナルド・ジャッド(1928〜1994)の活動に焦点を当てた「ジャッド|マーファ 展」がスタートした。

文・撮影=橋爪勇介(編集部)

展示風景より、左からドナルド・ジャッド《無題》(1990、静岡県立美術館蔵)、《無題》(1989、鹿児島県霧島アートの森蔵)

 東京・外苑前のワタリウム美術館で、ミニマリズムの先駆者ドナルド・ジャッド(1928〜1994)の活動に焦点を当てた「ジャッド|マーファ 展」が開幕した。本展は、ジャッドがその後半生を捧げ、理想の芸術環境を構築したテキサス州マーファでの実践を、日本初公開を含む初期作品や豊富な資料から紐解く貴重な機会となっている。

 マリオ・ボッタ設計によるワタリウム美術館の3つのフロア(2階〜4階)を使い、展示は多層的な構成をとっている。

 まず2階で目を引くのは、50年代の絵画作品群だ。一部日本初公開となるこれらの初期作からは、抽象表現主義の影響下にあったジャッドが、いかにして独自の造形言語を獲得したかが伺える。55年の作品には残る具象的なモチーフが、56年以降、抽象へと変化していく過程はじつに興味深い。

本展出品作でもっとも制作時期が早い作品《無題》(1955、ジャッド財団蔵)
抽象化が見られる作品群は本邦初公開だ。左から《無題》(1958)、《無題》(1956)、《ウェルフェア・アイランド》(1956、すべてジャッド財団蔵)

 同フロアでは、アルミニウムやプレキシグラスを用いた代名詞的な立体作品も併設。2次元の平面における探求が、いかにして3次元の物理的実体へと移行していったのか。その変遷を1つの空間で一望できる構成は、本展の大きな見どころだ。

展示風景より、左から《無題》(1990、静岡県立美術館蔵)、《無題》(1989、鹿児島県霧島アートの森蔵)

編集部