東京湾岸で開催の国際美術展「TOKYO ATLAS」、草間彌生の日本初公開作品も

東京都と東京国際文化芸術祭実行委員会は国際美術展「TOKYO ATLAS」を10月10日から12月20日まで開催する。会場は台場、公園、青海、天王洲といった東京湾岸エリア。

草間彌⽣ 宇宙へ⾏って⾒た愛の花束 2021 「Yayoi Kusama: A Retrospective」(グロピウス・バウ、ベルリン、ドイツ、2021)での展⽰⾵景

 この秋、東京都と東京国際文化芸術祭実行委員会が、国際美術展「TOKYO ATLAS」を初開催する。会期は10月10日〜12月20日。会場は台場、公園、青海、天王洲といった東京湾岸エリアに広がり、美術館という枠組みを超え、都市空間そのものを舞台とする大規模な国際展となる。

 本展のタイトル「ATLAS」は、世界を支える神話上の巨人アトラスと「地図帳」を意味する語に由来する。街なかに点在する作品を巡る行為そのものを、新たな地図を描く体験へと転換させる構想。アートを都市の日常へ挿入することで、既存の風景やインフラ、歴史の記憶に新たな視座を与えることを目指す。

 アーティスティック・ディレクターは、草間彌生美術館館長であり数々の国際展を手がけてきた建畠晢と、直島新美術館館長の三木あき子が務める。

歴史と海とインフラが交錯する台場・青海エリア

 主会場のひとつである台場公園は、幕末に砲台として築かれた人工島である。黒船来航という歴史的緊張の記憶を内包しながら、現在は都立公園として開かれているこの場所に、草間彌生《ナルシスの庭》(1966-)や、趙要(ジャオ・ヤオ)の《精緻紅RGB(I&II)》(2022-2025)、石毛健太による音響インスタレーションなどが展開。人工砂浜を擁するお台場海浜公園とあわせ、自然、歴史、都市景観が交錯する環境そのものが展示空間となる。

趙要(ジャオ・ヤオ) Something in the Air 2019 © Zhao Yao, Courtesy Ota Fine Arts

 青海南ふ頭公園では、コンテナ埠頭とクルーズターミナルを望む国際物流の現場を背景に、アブラハム・ポワンシュヴァルが巨大なボトル内で生活するパフォーマンス《La Bouteille》(2015-)を実施予定。また、東京藝術大学小沢剛研究室を中心とするプロジェクト「ヤギの目」は、ヤギの飼育を通じて持続可能な創作やコミュニティ形成を探る。

 さらに、現在は使用休止中の全長197.5メートルにおよぶ地下駐車場が特別公開され、ケイティ・パターソンやイペェ・ヌルによる展示が構想されている。

ケイティ・パターソン Totality 2016 Photo © Julie Lovens, 2016
Courtesy Kunsthaus Pasquart, Biel