「art venture ehime fes 2025」が開幕。藝大と協働で落合陽一ら24組が参加【2/6ページ】

とべもり+(プラス)エリア・愛媛県立とべ動物園

愛媛県立とべ動物園正面ゲート

 「飼育員さんに動物園を案内していただいて、動作の特徴や好きなことなどを聞きながら、ここでかつて暮らしたインドゾウの太郎とハナ子と、園内の動物たちや飼育員さんをデザインしました」と語るのは、モデル・俳優としてもCMや広告を中心に活躍する八木亜希紗。旧インドゾウ舎に、太郎とハナ子が帰ってきたと聞きつけて、シロクマなどが集まってくるストーリーをインスタレーションで描いた。八木は園内の顔ハネパネルやオリジナルマップも手がけた。

展示風景より、八木亜希紗《Zooooo!》。中央に立っているのが作家の八木亜希紗
正面ゲート付近に設置された顔ハメパネル(左)も八木亜希紗によるもの

 同じくインドゾウが暮らした屋内空間で、これからオランウータンがやってくる檻の格子越しに見えるのは、長谷川隆子による切り絵作品。大まかな下絵を描き、細部は作業をしながら即興で切り上げたというこの作品には、空間を占有するダイナミズムと細かな描写の繊細さとが同居する。壁面に映し出される光と影の絵柄にも注目してほしい。

展示風景より、長谷川隆子《まなざしの森》
展示風景より、長谷川隆子《まなざしの森》

編集部