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開館20周年特別展「円山応挙―革新者から巨匠へ」(三井記念美術館)開幕レポート。日本美術の巨匠の魅力、再確認【3/4ページ】

 本展においてもっとも目を引くのは、やはり香川の金刀比羅宮の表書院を飾る障壁画である《遊虎図襖(東面)》(1787・天明7)だろう。本作に描かれた虎たちの毛の、触りたくなるようなふわふわとした質感はぜひ実物を見て感じてほしい。なお、虎の雌だとこれまで思われていたヒョウの姿もあるので、探してみるのも楽しい。

展示風景より、《遊虎図襖(東面)》(1787・天明7)部分 香川・金刀比羅宮

 《竹雀図屏風》(1785・天明5)は、右隻に雨の中でしなだれる竹林を、左隻に風に揺れる竹林を描いた屏風絵。静謐な竹林と、そのなかで思い思いに遊ぶ雀たちの躍動的な姿との対比を楽しめる。

展示風景より、《竹雀図屏風》(1785・天明5)静岡県立美術館