続いて新館に移動すると、2章「器の魅力―形・装飾・技法 」が展開されている。19世紀末から20世紀初頭に流通し、世界中から関心を集めるようになった中国の唐三彩、青銅器、明代の官窯磁器といった中国観賞陶器を中心に、人々のくらしに彩りを添えてきた器の魅力を紹介する内容となっている。本章で紹介される作品はどれも、同館の創設者である即翁 畠山一清(1881〜1971)が美術館をつくろうと決めたときに集め始めたものだ。
《万暦赤絵輪花龍鳳文面盆(五彩)》は、龍と鳳凰が向かい合った絵が描かれている。中国では洗面器として使われていたが、日本では茶器具としても使われていたという興味深い作品だ。

また同館が所蔵する6つの国宝のうちのひとつである《禅機図断簡(智常・李渤図)》や、重要文化財として認定されている《金襴手六角瓢形花入(五彩)》といった貴重なものも本章で紹介されている。





















