奥の吹き抜けのスペースには、笹原晃平のカラフルな作品《sunny》が目をひく。公共施設やお店に忘れられた傘を使ったインスタレーション作品で、展示するたびに傘を集め、笹原が書いたインストラクション(指示書)をもとに設置するものとなっている。笹原は自身がいなくなった後もこの作品が残るようにと、あえて指示書だけつくり、世界各地で展示される際も設営には立ちあわない。それどころか、設置する際も作家本人に連絡をしなくてよい、という指示まで残している。
本展のコ・キュレーターであるエルメス財団のキュレーター説田礼子は、そんな笹原の意図を汲み取り、会場に来やすい日本での展示とはいえ、笹原が設営に参加するかどうかは自身で選んでいいと提案した。結果、本展のための新しい傘はエルメス財団側で用意したが、設置には笹原も関わることとなった。久しぶりに本作の設置を自身で行った笹原は、「意外と設置方法を忘れてしまっていた。また改めて自分でやることで、指示書の改善点も見つけることができた。説田さんの作品への深い理解に敬意を示すとともに、とてもよい機会をいただいたと感じている」。





















