文化勲章受章者の洋画家・絹谷幸二の志をもとに、若手美術作家の育成を目的として2023年に創設された「絹谷幸二芸術賞」。その第3回受賞結果が発表され、大賞に浅野友理子が選出された。審査対象は40歳以下の平面絵画を発表する作家で、国立国際美術館長の島敦彦と草間彌生美術館長の建畠晢が審査員を務めた。
浅野は1990年宮城県生まれ。東北芸術工科大学大学院修了。これまで「VOCA展2020」大原美術館賞などを受賞。東北地方を中心に、その土地固有の食文化や植物の利用法、人々の営みなどを取材するフィールドワークを制作の基盤とする。
受賞作は、東北地方でのフィールドワークに根ざし、植物や地域の生活文化と深く向き合うプロセスが創作の中核にある。日本画材と油彩を融合させたダイナミックな筆致は、装飾性と生命観を内包し、人と自然の関係性や女性の労働の身体性を可視化している。国際芸術祭「あいち2025」でも注目を集めた浅野は、今回の受賞によって新たな評価軸を得たと言えるだろう。


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