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特別展「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(大阪市立美術館)開幕レポート。家族の強い絆と意志が紡いだもの【3/8ページ】

 続いて第2章「フィンセントとテオ、ファン・ゴッホ兄弟のコレクション」では、フィンセントとテオの2人が当時コレクションしていた作品が紹介される。彼らはともに十代半ばから画廊で働いており、身近にグラフィック・アートに触れて過ごしていた。さらに版画(オリジナル、複製含む)を買い、ときに贈り合うといったこともしており、2人が生きた時代の雰囲気を想像するきっかけになるだけでなく、フィンセントの芸術を理解する大きな手がかりとなる。

展示風景より

 なかでも、オーストラリア出身の画家・ジョン・ピーター・ラッセルによる《フィンセント・ファン・ゴッホの肖像》は、フィンセントのお気に入りの作品。南仏に移った後も、大事に扱って欲しいとパリにいるテオに向けて頼んだ手紙が残っている。

展示風景より、ジョン・ピーター・ラッセル 《フィンセント・ファン・ゴッホの肖像》 (1886) 油彩、カンヴァス ファン・ゴッホ美術館、アムステルダム(フィンセント・ファン・ゴッホ財団)

編集部