アンゼルム・キーファー展が来春、ゴッホ美術館とアムステルダム市立美術館で同時開催。両館史上初のコラボ

2025年春、ゴッホ美術館とアムステルダム市立美術館がアンゼルム・キーファーの展覧会「Sag mir wo die Blumen sind」を共同で開催する。ゴッホの作品とともに、キーファーの最新作を含む25点の作品が展示される。

文=王崇橋(ウェブ版「美術手帖」編集部)

アンゼルム・キーファー Sag mir wo die Blumen sind 2024 Installation view at studio, Croissy, France. Copyright: Anselm Kiefer. Photo: Nina Slavcheva

 2025年春、アムステルダムで戦後ドイツを代表するアーティスト、アンゼルム・キーファーの展覧会「Sag mir wo die Blumen sind」が開催される。本展は、ゴッホ美術館とアムステルダム市立美術館が史上初めて共同で企画する画期的な展覧会であり、2025年3月7日〜6月9日に両館で同時に開催される。

 キーファーは1945年、第二次世界大戦末期のドイツに生まれた。その作品は歴史、神話、哲学、文学、錬金術、風景といったテーマを扱い、戦後ドイツのトラウマに向き合うことで評価を得てきた。初期には激しい批判を受けたものの、現在ではモダンとコンテンポラリーの狭間で位置づけられるアーティストとして確固たる地位を築いている。

アンゼルム・キーファー Photo by Summer Taylor

 展覧会タイトル「Sag mir wo die Blumen sind」は、1955年にアメリカのフォーク歌手ピート・シーガーが発表した反戦歌「Where Have All the Flowers Gone?」に由来する。この曲は1962年にドイツの女優・歌手マレーネ・ディートリヒによって歌われ、広く知られるようになった。本展では、キーファーの最新作を含む25点の作品を通じて、その芸術とその深いテーマを余すところなく紹介する予定だ。

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