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「今村遼佑×光島貴之 感覚をめぐるリサーチ・プロジェクト 〈感覚の点P〉展」(東京都渋谷公園通りギャラリー)開幕レポート。目で見るだけでは見えないものを探して【4/4ページ】

 展示室Cでは、光島による4つの映像作品が並ぶ。これらはいずれも、右手にスマートフォンを持ち、左手で美術作品や森の木を触る様子を光島が自ら撮影した映像作品だ。とくに、東京都現代美術館のアンソニー・カロによる巨大な屋外彫刻《発見の塔》を触りながら、そのディティールを把握しようとする作品《手で見る野外彫刻―アンソニー・カロ〈発見の塔〉(1991年)》(2025)は、彫刻作品を鑑賞することを改めて考えさせられるものとなっている。

展示風景より、《手で見る野外彫刻―木にふれる》(2025)

 例えば「鑑賞する」といったとき、私たちは当たり前のように、それが視覚によって成立することだと思い込んではいないだろうか。しかし、あらゆるものと対峙し鑑賞する方法は、人それぞれであっていいはずだ。本展は、見過ごしていた、とても大事なことに気がつくことができる展覧会といえるだろう。

編集部

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