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「没後120年 エミール・ガレ:憧憬のパリ」(サントリー美術館)開幕レポート。3つの万博からガレの足跡をたどる【3/3ページ】

 89年の万博を経て、ガレの交流はパリの社交界にも広がりをみせた。コラム2「パリ・サロンとの交流」では、その交流関係を示す作品が紹介されている。

展示風景より

 第3章「1900年、世紀のパリ万博」では、時代の転換点として世界的に注目されたこの1900年のパリ万博での出展作品傑作が並ぶ。この時期のガレは、パリでの名声が高まるいっぽうで、様々な社会的な事情から地元ナンシーの反感を買い、精神的に苦しんでいたという。そういった事情もあるなかで制作されたこれらの作品は、高い技術に裏付けされた非常に伸びやかで自由な造形表現が印象的であった。

展示風景より、手前はエミール・ガレ 聖杯「無花果」(1900)国立工芸館
展示風景より
展示風景より

 エピローグでは、1904年に58歳の若さでこの世を去ることとなるガレの最晩年の作品が並ぶ。とくに東京会場のみでの出品となる「ひとよ茸」のランプは今回の注目作品だ。あかりを灯しての展示は非常に珍しいため、見逃せない作品のひとつと言えるだろう。

展示風景より、エミール・ガレ ランプ「ひとよ茸」(1902頃)サントリー美術館

編集部

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