今年が没後70年にあたるアンリ・マティス(1869〜1954)。その作品を無料公開する展覧会「マティス ― 色彩を奏でる」が、東京・銀座一丁目にあるポーラ ミュージアム アネックスで始まった。会期は10月27日まで。
アンリ・マティスは20世紀を代表する画家のひとり。フランス北部に生まれ、パリへ出て美術学校などで学んだ後、1905年のサロン・ドートンヌに原色を多用した荒々しい筆致による作品を出品。「フォーヴ」(野獣)の画家と評された。1917年以降は制作の拠点をニースへと移し、地中海の明るい光のもと、あざやかな色彩によって室内の女性像を数多く制作。晩年には、戦争や自身の病といった困難のなか、「切り紙絵」の手法を採り入れて意欲的に作品を制作し、挿絵本『ジャズ』やロザリオ礼拝堂の装飾プログラムなど、精力的な活動を見せた。日本ではここ2年で「マティス展」(東京都美術館、2023)、「マティス 自由なフォルム」展(国立新美術館、2024)が開催され、大きな注目を集めたことはい記憶に新しい。
本展は、ポーラ ミュージアム アネックスが入るポーラ銀座ビルの15周年を記念するもの。ポーラ美術館所蔵のマティス作品が銀座に集結した。