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特別展「眼福―大名家旧蔵、静嘉堂茶道具の粋」(静嘉堂文庫美術館)開幕レポート。茶の湯の歴史を伝える名品が集結【4/5ページ】

 ギャラリー3「静嘉堂茶道具の粋―大名家の名宝、"眼福"の逸品」は静嘉堂の茶道具コレクションの根幹を成す、江戸時代の大名家ゆかりの作品をまとめて紹介。初代の政宗、四代綱村、五代吉村が蒐集に熱心だった伊達家に伝わっていた大名物《唐物茄子茶入 利休物相(木葉猿茄子)》(13〜14世紀、南宋〜元時代)のほか、加賀藩主前田家や淀藩主稲葉家、丸亀藩主京極家などに伝来の茶道具が展示されている。

展示風景より、野々村仁清《色絵吉野山図茶壺》(17世紀、江戸時代)

 なかでも、同館が所蔵する猿曳の絵が描かれた伊達家伝来の棚、通称「猿曳棚」を4品すべて並べた様は圧巻だ。伝狩野元信の絵が引戸板に描かれた本歌となる棚とともに、それを後続の絵師たちが写したものが集結。なかでも初公開となる橋本雅邦の筆による可能性が高い明治時代の猿曳棚は要注目だ。

展示風景より、左が《猿曳棚(写)》伝 橋本雅邦画(19世紀、明治時代)

 ギャラリー4「名宝を伝えゆく"茶の湯"─淀藩主 稲葉家から岩崎家へ」では、彌之助、小彌太の父子が収集した茶道具の名品に立ち返る。ここでは稲葉家から小彌太の代で購入した同館の誇る国宝《曜変天目(稲葉天目)》(12〜13世紀、南宋時代)のほか、同じく稲葉家伝来の唐物茶入、大名物《唐物瓢簞茶入 稲葉瓢簞》(13〜14世紀、南宋〜元時代)も次第とともに展示されている。

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