アートが身近にある生活を。「CADAN ROPPONGI presented by Audi」が六本木ヒルズでスタート

50の日本の現代美術ギャラリーが所属する協会団体「CADAN(日本美術商協議会)」がアウディとタッグ。六本木ヒルズ内で期間限定のギャラリー「CADAN ROPPONGI presented by Audi」がスタートした。会期は11月3日まで。

「CADAN ROPPONGI presented by Audi」の様子。手前は大山エンリコイサムが手がけたアウディのコラボカー

 美術館やギャラリーが多く集まる六本木に、期間限定の現代美術ギャラリー 「CADAN ROPPONGI presented by Audi」がオープンした。

 このギャラリーは、寺田倉庫株式会社、三菱地所株式会社など4社が今年3月に設立した株式会社MAGUS(マグアス)の呼びかけから始まったもの。50の日本の現代美術ギャラリーが所属する協会団体「CADAN(日本美術商協議会)」とアウディをマッチングさせ、六本木ヒルズ内にあるヒルズカフェをギャラリーへと変えた。

展示風景より

 出品作家には40代以下でアウディのブランドコンセプトと共鳴するアーティストとして、大山エンリコイサム(Takuro Somera Contemporary Art)、今井俊介(HAGIWARA PROJECTS)、大野智史(小山登美夫ギャラリー)、SHIMURAbros(東京画廊+BTAP)、二艘木洋行(TALION GALLERY)、川人綾(イムラアートギャラリー)、小林優平(4649)、前田紗希(MISA SHIN GALLERY)、ユアサエボシ(ギャラリー小柳)、藤崎了一(KANA KAWANISHI GALLERY)の10名が選出。9点の平面作品と1点の映像作品画像が展示されている。

展示風景より

 また会場エントランスには、大山エンリコイサムによるファサードが大きく設置。大山作品を象徴する「クイックターン・ストラクチャー」を配したコラボカーがアイキャッチとなっている。

大山エンリコイサムとアウディのコラボカー

 アウディが日本でこのような現代アートのイベントを開催するのは今回が初めて。CADANの代表理事を務める小山登美夫は、こうしたコラボレーションを契機に今後も企業とアート界との協業が進み、「現代美術作品が企業のエントランスにあることが普通になってくれれば」と期待を寄せる。

 昨今、アートビジネスに参入するまたはアートに関わりを持とうとする企業は着実に増加傾向にある。そうしたなか、MAGUS代表の上坂真人は、アートブームが一過性に終わるのではなく、企業側がアーティストたちと対話を重ねることが重要だと指摘。また、今回のプロジェクトの狙いとしては次のようにコメントしている。「ビジネスマンや若い人たち、普段はギャラリーに入りにくい人たちにもフラッと入ってもらい、この値段で作品が買えるんだと気づいてもらいたい。またアートで何かやりたい企業へのプレゼンテーションにもなる」。

 会場は入場無料。10ギャラリーの所属作家作品を一度に見て、購入することができる機会だ。

大山エンリコイサムによるファサード

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