建築と美術が交差する空間へ。中村竜治と松延総司の「Spatial Dance」が京都・瑞雲庵で開催へ【2/2ページ】

中村竜治が変える、建築の見え方と身体の動き

 1972年長野県生まれの中村竜治は、東京藝術大学大学院修了後、青木淳建築計画事務所を経て自身の建築設計事務所を設立。建築設計に加え、舞台美術や展覧会の会場構成、インスタレーションなど、建築と美術を横断する活動を展開してきた。

 中村が本展で発表する《屏風の彫刻》は、木板を連結した、低く長い2枚の自立する屏風によって瑞雲庵の母屋を3つに分ける作品だ。和室の間仕切りを横断するように設置され、鑑賞者の視線や動線を変化させる。立った状態では視界を水平に遮る屏風が、床に座ることで空間を仕切る建具のように感じられる。立つ、座る、歩くといった身体の動きによって作品と建築の関係が変わり、それまで意識されなかった柱や調度、空間の奥行きなどが新たに浮かび上がる。

中村竜治《屏風の彫刻 #2》(2026)合板、ステープル 91×1638×0.55 cm

 また、屋外から差し込む自然光は、作品や室内に刻々と変化する光と影の模様を生み出す。屏風によって母屋の動線が変わることで、鑑賞者は庭へと導かれ、建築の内と外を移動しながら空間を経験することになる。

 本展をキュレーションするのは、大阪を拠点とするアーティストであり、アートラボ「SUCHSIZE」のディレクターを務めるYukawa-Nakayasu。展覧会では、固定された視点から作品を眺めるだけでなく、身体を動かしながら建築と作品の関係を体験することが重視されている。

瑞雲庵での展示風景

 会期中にはギャラリーツアーのほか、日没後に開館する特別プログラムや、参加作家らによるトークイベントも開催。自然光によって表情を変える瑞雲庵で、建築と美術、そして身体の関係を異なる時間帯で体験する機会となる。

編集部

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