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紅葉の名所と一緒に楽しめる2026年の美術展まとめ(首都圏)

11月中旬から12月上旬にかけて、東京は紅葉の季節。東京23区内の紅葉の名所とともに楽しめる美術館を11ヶ所、2026年秋の最新プログラムとともにセレクトした。※10月19日24時まで、すべての方に全文お読みいただけます。

明治神宮外苑の銀杏並木 ©︎PHOTO AC

東京国立博物館(上野)と上野恩賜公園

 東京屈指の桜の名所として知られる上野恩賜公園は、秋の美しい紅葉を楽しめるスポットでもある。園内では11月中旬から12月中旬にかけて、イチョウやハゼノキ、モミジ、ユリノキといった様々な木々が色づいていく。敷地内に国立西洋美術館、東京都美術館、上野の森美術館、東京藝術大学大学美術館など多彩な美術館が集まり、紅葉散策とともに芸術鑑賞を満喫できるのも大きな魅力だ。

上野恩賜公園の銀杏と西郷隆盛像 ©︎PHOTO AC
歌川広重筆《東海道五拾三次之内 箱根 湖水図》(江戸時代・天保4~6年[1833~35]頃)
横大判錦絵 東京国立博物館 展示期間:1期(9月29日~10月25日)

 なかでも東京国立博物館の本館A室では、特別展 内山晋コレクション受贈記念「歌川広重 江戸のベストアングル」(〜12月20日)が開催中。浮世絵の研究と普及に尽力した内山晋(1893〜1980)の旧蔵品1025点の収蔵を記念した展覧会だ。会場では、広重の画業を語るうえで欠かせない三大風景画シリーズ「東海道五拾三次之内」「木曾海道六拾九次之内」「名所江戸百景」が、3期に分かれて全点公開されている。

東京国立近代美術館(竹橋)と北の丸公園

 皇居の堀沿いに広がる北の丸公園も、都内有数の紅葉スポットだ。秋が深まると落葉樹が鮮やかに色づき、隣接する皇居外苑エリアでは行幸通りのイチョウ並木が見頃を迎える。北の丸地区でもモミジやイチョウが赤や黄色に染まり、過ごしやすい気候のもとで皇居ランニングをしながら紅葉を楽しむ人々の姿も見られる。

北の丸公園 ©︎PHOTO AC

 同公園のほど近くに位置するのが東京国立近代美術館だ。同館では「竹久夢二 時代を創る表現者」(10月23日〜2027年1月11日)がまもなく開幕する。竹久夢二(1884〜1934)は、画家、詩人、ジャーナリスト、デザイナー、イラストレーターなど多面的な顔を持ち、明治末期から昭和初期にかけて活躍した。「夢二式」と呼ばれる独特の美人画やレトロモダンなデザインにより、大正ロマンを象徴する存在として広く知られている。

竹久夢二《黒船屋》(1919)竹久夢二伊香保記念館

 本展は、代表作《黒船屋》(1919)をはじめ、日本画、油彩画、スケッチ、多様なグラフィックデザインやスクラップブックなど、全国の夢二コレクションから名品を一堂に集め、その多岐にわたる仕事の全貌に迫るもの。「美術」という枠を超えて時代を捉え、流行を生み出し、人々に愛され続けた表現者・夢二の創作世界を堪能できる機会となるだろう。

国立新美術館(乃木坂)と明治神宮外苑

 都内を代表するイチョウ並木といえば、明治神宮外苑の名が挙げられる。青山口から円周道路までの約300メートルにわたり、146本のイチョウが9メートル間隔で整然と並ぶ。見頃を迎えると落ち葉が道路一面を覆い、黄金色の絨毯のような景色をつくり出す、絶好のフォトスポットだ。

明治神宮外苑の銀杏並木 ©︎PHOTO AC

 その青山口から六本木方面へ徒歩20分ほどの場所に位置するのが国立新美術館。同館では現在「ルーヴル美術館展 ルネサンス」(〜12月13日)が開催されている。ルーヴル美術館の膨大なコレクションから選りすぐられた56点の作品を通じ、ルネサンス美術の本質的な魅力に光を当てる企画展だ。

レオナルド・ダ・ヴィンチ《女性の肖像》、誤って付された別称《美しきフェロニエール》(1490〜97頃)板(クルミ)に油彩 63.5×44.5cm パリ、ルーヴル美術館

 会場では、レオナルド・ダ・ヴィンチの思考から導き出した「旅」「技法の革新と洗練」「古代へのまなざし」「肖像芸術の隆盛」という4つのテーマをもとに、絵画、彫刻、版画、素描、工芸を多角的に紹介。日本初公開となるレオナルド・ダ・ヴィンチの《女性の肖像》、通称《美しきフェロニエール》をはじめ、ボッティチェリ、ティツィアーノ、デューラー、クラーナハ、エル・グレコらの名品が一堂に会する。イチョウ並木の散策とあわせて、ルネサンス美術に触れてみてはいかがだろうか。

太田記念美術館(原宿)と代々木公園

 JR山手線原宿駅、東京メトロ千代田線代々木公園駅、千代田線・副都心線明治神宮前(原宿)駅からそれぞれ徒歩3分と、抜群のアクセスを誇る代々木公園。秋を迎えると、イチョウやイロハモミジ、ドウダンツツジをはじめ、キンモクセイやコウテイダリアなど多彩な植物が見頃を迎える。周辺にはカフェも多く、ドリンクをテイクアウトして秋のピクニックを楽しむのにも最適だ。

代々木公園 ©︎PHOTO AC

 公園から原宿駅方面へ歩いてすぐの場所に位置するのが太田記念美術館だ。同館では現在「葛飾応為『吉原格子先之図』 夜景の系譜」(〜12月6日)が開催されている。本展では、葛飾北斎の娘であり自らも優れた絵師として活躍した葛飾応為が、光と影の鮮やかな対比で吉原の夜を浮かび上がらせた《吉原格子先之図》(1818〜60頃)が3年ぶりに公開されている。

葛飾応為《吉原格子先之図》通期展示

 さらに、鈴木春信や小林清親らによる夜景の名品に加え、明治末以降に海外向けへ制作された夜景作品も紹介。江戸から明治、大正へと受け継がれた夜景表現の軌跡をたどることができる展覧会となっている。

編集部