日本が誇る世界一の古書店街・神保町のポテンシャルを感じられるオークション「Tokyo Culture Auction 2020」が、10月24日に文房堂4階の文房堂ギャラリーで開催される。
毎年、日本全国そして海外からも日本文化に関する古書や古本を求めて数十万もの人が訪れる神保町。このオークションは、そんな人々、そしてまだ神保町の魅力を知らない人々に、もっと身近に東京そして神保町の魅力を感じてもらいたいという思いから企画されたものだ。
2018年に初めて開催されて以来、手塚治虫の画稿『鉄腕アトム』、木村伊兵衛の未発表オリジナルプリント、森山大道『〈もう一つの国〉ニューヨーク』、草間彌生、岡本太郎などの美術作品、夏目漱石・芥川龍之介などの文学者の著作・自筆物、宮崎駿や藤子不二雄などの原画やセル画、そして『解体新書』『Dr. スランプ ポスター原画』などが出品され、高い評価と共に大きな話題を呼んだ。
今回は、貴重書籍はもちろん、近代文豪から現代作家の書籍・自筆物、浮世絵、古典籍、国内外の美術作品、漫画・アニメの画稿・セル画、 写真作品、映画資料など約1000点におよぶ作品や文化資料が出品される。
ハイライトとしては、司馬遼太郎の代表作である『竜馬がゆく』の最終章「近江路」の草稿105枚が挙げられる。同章の最終回(二十二)の草稿は17年6月に発見され、現在司馬遼太郎記念館に収蔵。今回出品されるのは(一)〜(二十一)であり、予想落札価格は1000万〜3000万円となる。
また、パブロ・ピカソの銅版画63枚で構成された限定30部の特装版の版画集『博物誌』や、バンクシー、フルクサス関係の作品、草間彌生、山口長男などの国内外の美術作品、森山大道、荒木経惟などの写真作品や写真集、手塚治虫、藤子不二雄、宮崎駿、鳥山明などの漫画・アニメ作品、そして夏目漱石の絵画作品、森鴎外、芥川龍之介などの近代文豪の自筆物や文学書、国芳や芳年の浮世絵なども今回の注目作品だ。
なお24日のオークションに先立ち、10月21日〜23日には下見会が開催。国内外の美術作品や文学作品、マンガ作品など普段見ることや触れることができない作品を、ぜひ会場で味わってほしい。