エゴン・シーレの作品24点がNFTで販売。収益は作品修復や保存へ
オーストリア・ウィーンにあるレオポルド美術館が、同館所蔵のエゴン・シーレの作品24点をNFTとして販売することを発表した。販売期間は5月16日〜26日。
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世界最大規模のエゴン・シーレのコレクションを所有するオーストリア・ウィーンのレオポルド美術館が、シーレの作品24点をNFTとして販売することを発表した。販売期間は5月16日〜26日。
このプロジェクトは、フランスのNFTプラットフォーム「LaCollection」とオーストリア郵便との協力を得て実現したもの。LaCollectionは、昨年から今年にかけて大英博物館と連携し、同館所蔵の葛飾北斎やJ. M. W.ターナー作品画像のNFTを販売してきた。
今回のNFTは、エディション数に応じて「ウルトラレア」「スーパーレア」「レア」といった3種類に分けられている。「レア」のNFTは1作品につき最大100エディションが販売され、各エディションの価格は499ユーロ。「スーパーレア」(10エディション)と「ウルトラレア」(2エディション)は、それぞれ1万5000ユーロ、10万ユーロの価格からオークションにかけられる予定。すべてのエディションのうち、1エディションはレオポルド美術館に帰属される。
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24点の作品のなかには、《Self-Portrait with Chinese Lantern Plant》や《Portrait of Wally Neuzil》(いずれも1912)などシーレの代表作のほか、100年以上失われたと思われていた、シーレが16歳のときに描いた初期の作品《Leopold Czihaczek at the Piano》(1907)なども含まれている。
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同館館長のハンス=ペーター・ヴィップリンガーは声明文で、「シーレ作品のNFTは、美術館の宝物をデジタル世界に保存するだけでなく、ウィーンにある当館にまだ接することができなかった人々との接触を可能にする」としつつ、NFT販売による収益をすべて作品の修復、保存、購入に充てるとしている。